林:内村さんが52歳って、ちょっとびっくりですよ。デビューされたのは……。

内村:デビューは20歳ですね。あれから30年以上たってますから。

林:この主人公と同じ年なんですよね。

内村:同じ年にしたほうが、書きやすかったんですよね。はやっていた音楽とか時代背景とか。

林:50代前後の人がこれを見ると、たぶん「そうそう」「あるある」って感じになると思いますよ。

内村:そう思ってくれたらうれしいですね。「あの曲流れてたな」とか。知念(侑李)のファンの10代の子が見たら、そのあたりはわからないと思うんです。若い子たちがこの映画をどう受け取るのか、ちょっと楽しみではありますね。

林:でもきっと、おかしいものはおかしいと……。

内村:と、思ってくれたらいいですよね。

林:内村さんの若いときをやる知念侑李君が、またうまいんですよね。内村さんと似てるんですよ、雰囲気が。

内村:知念に言っておきます。喜びますよ、あいつ。撮影が始まる前に僕の動きやしぐさ、ものの言い方とかを研究したって言ってました。あいつなりに勉強したんだなと思って。

林:知念君と内村さんが入れ代わったときに、あまりにも違和感がなくて、最初気づかなかったです。気づいたときには内村さんになっていましたよ。

内村:引きのシーンばっかりにして、なるべくわからないように代わっていきました。

林:知念君、こんなにハンサムなのに、残念な感じがすごくよく出ていましたよ。ひどい振られ方もしちゃうし。

内村:アハハハハ。知念には変な顔をいっぱい要求しました。

週刊朝日  2016年11月4日号より抜粋