顧客サービス低下の可能性も…「地銀」再編後の行方 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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顧客サービス低下の可能性も…「地銀」再編後の行方

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高知銀行(高知)が試験的に導入したAI搭載の音声対話サービス (c)朝日新聞社

高知銀行(高知)が試験的に導入したAI搭載の音声対話サービス (c)朝日新聞社

 地元の“名門”だった地方銀行が大揺れだ。10月3日、西日本シティ銀行(福岡)や長崎銀行(長崎)などを束ねる持ち株会社「西日本フィナンシャルホールディングス(FH)」が発足した。傘下に入ったのは証券会社、カード会社など計7社。その2日前には、常陽銀行(茨城)と子会社に足利銀行(栃木)を持つ足利ホールディングス(HD)が経営統合し、「めぶきフィナンシャルグループ(FG)」ができた。全国に計105行ある地銀は今、戦国時代を迎えている。生き残る銀行はどこか。消えるのはどこか。

 再編の成功は、経営統合できたかどうかではなく、統合後の結果で証明するしかない。しっかり運営するうえでは、トップの相性も影響する。銀行がマネーを本業とするとはいえ、「情」の入り込む余地もないとは言えない。ひとつには「母校」という点だ。

 各社が公開している資料などによると、西日本シティ銀行の谷川浩道頭取と福岡銀行(福岡)の柴戸隆成頭取はともに九州有数の進学校、福岡県立修猷館高校の同級生。ところがそれで即、意気投合とはならない。谷川氏は東大卒の元大蔵官僚、柴戸氏は慶応大卒で根っからの福銀マン。同じ高校出身であっても、その後の経歴が官と民で対照的だ。心の底では強烈な意識があるともささやかれる。

 九州FGでまとまった鹿児島銀行(鹿児島)の上村基宏頭取と肥後銀行(熊本)の甲斐隆博頭取は、ともに慶応大商学部の出身。それが功を奏するのかどうか。

 統合しようがしまいが、判断力と行動力を持つ強い組織でないと苦境を乗り切れない。ところが、組織内で静かに崩壊が進んでいるという声もある。九州にある地銀の現役支店長が言う。

「最近の新入社員は学歴こそ高いが、コミュニケーションが下手。世間の動きにも関心が薄く、新聞やニュースも見ていない。今後を予測するための知識と知恵をつけ、融資先との相性を見つけ出して提案する力があれば、まだ資金需要はあるはずですが……」

 経営陣に対しても悲観的な見方を示す。


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