ミッツ・マングローブ「女性上位のAI社会を粛々と推し進める磯野フネ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「女性上位のAI社会を粛々と推し進める磯野フネ」

連載「アイドルを性せ!」

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幸せな家族のシンボルとも呼べるサザエさんですが、ミッツさんの視点は一味違う? (※写真はイメージ)

幸せな家族のシンボルとも呼べるサザエさんですが、ミッツさんの視点は一味違う? (※写真はイメージ)

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、「サザエさん」を取り上げる。

*  *  *
久しぶりに「サザエさん」にチャンネルを合わせた日曜の夕刻。今さらながら、いろいろと気付きや確信がありました。そんな私なりの見立てを今週は。

 いつも通りにしか見えない磯野家の朝。「早く起きて。忙しいんだから」と、フネに言われ、カツオたちを起こしにいくサザエ。しかしカツオもワカメも二度寝してしまいます。その理由が「サザエの起こし方はテンションが高過ぎるから」という、驚愕の理不尽さ。さらに、みそ汁を味見しながら「ちょっと手が離せないから、お父さんのことも起こしてきて」と、サザエを翻弄するフネ。

 何が忙しいのかはさっぱり伝わりませんが、とにかくこの家に漂う理不尽の権化は、このおっとり女帝にあることを改めて痛感させる場面です。ちなみにサザエの声で起こされた波平は、「母さんに何かあったのか!?」と、尋常ではない驚きと動揺を見せます。

 娘の「起きて」に、妻の非常事態を連想するなんて、どれだけ妻に支配されているのか。さすがフネさん。日本女性の鑑(かがみ)です。一方、夫であるマスオは、サザエの呼びかけに飛び起きるも、「サザエがいなかったら寝過ごすとこだったよ」と、感謝を口にすることを忘れません。対して「妻のありがたみが分かるでしょ?」と、朝っぱらからマウンティングをかますサザエ。

 さて、お気付きの方もいると思いますが、磯野家には目覚まし時計で起きるシステムが存在しないのです。これは単なる封建的な風情というよりも、妻や母による調教もしくは洗脳と推測されます。もしかすると磯野家のオトココドモは、彼女たちに起こされない限り、延々と眠り続ける体になってしまっている可能性も否定できません。また、サザエに関しては「ふと深い眠りより目覚めた。なぜだろう。朝だからだ!」と、謎の独り言を念じながら起きるという、極めてスピリチュアルな姿が確認されています。しかし、それに対し「つべこべ言ってないで早く起きて!」とフネが窘(たしな)めるシーンも。


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