気鋭の建築家夫妻が批判されても続けた“意外なこと” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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気鋭の建築家夫妻が批判されても続けた“意外なこと”

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週刊朝日#夫婦
建築家の手塚貴晴さん(右)と同じく建築家の由比さん夫妻(撮影/写真部・岸本絢)

建築家の手塚貴晴さん(右)と同じく建築家の由比さん夫妻(撮影/写真部・岸本絢)

 屋根で寝転び、ごはんも食べられる「屋根の家」。園児が部屋や屋上を自由に回遊できる楕円形の「ふじようちえん」──「なぜ、いままでなかったんだろう!」と膝を打つような建築を次々と生み出す人気の“夫婦(めおと)建築家”である手塚貴晴・由比夫妻。建築は建築家のものではない。使う人のもの。それが二人の信条だという。

*  *  *
妻:建物をつくるときに大事なのは「どれだけ実際に使う人の視点に立って考えられるか」だと思うんです。でも例えば病院の設計会議に、患者さんはいないんですね。副島病院をつくったときに「患者さんの気持ちを代弁するのは、建築家しかいないんだ」と気がついた。だから「自分が入院するなら、こういう病院にしたい」と思ってつくったんです。

夫:次の「鎌倉山の家」も「自分たちが住むなら、こういう家がいいな」と思ってつくった。どの家も「この家、住みたいな」と思ってつくるんです。

妻:緑に囲まれた場所だから純粋に「景色を楽しみたい」「窓が大きく開いたほうがいい」と、シンプルなことを突き詰めていった。そうしたら、すごく評価されたんですね。雑誌でもたくさん紹介されて。

夫:テレホンショッピングみたいに依頼の電話がジャンジャンかかってきた。

妻:これがのちに「鎌倉山バブル」と言われる時代(笑)。そこから、仕事が広がっていきました。

景色を楽しむために壁一面を大きな窓にする。子ども部屋をつくらず、ひとつの空間に家族が集う。いまでは当たり前になったスタイルを切り開いてきた。

夫:僕らはよく「ありそうでなかった、当たり前のもの」って言うんですけどね。みんなが「そのほうがいい」と思ってるのに、世の中になかったものってたくさんあって。

妻;「風通しがいい」とか「景色を眺める」とか、当たり前のことだし、やっている人もいたんだけど、どこか「そういうことをマジメにやると馬鹿にされる」ような雰囲気が建築業界にはあったんです。


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