40代後半~50代前半は保険を見直すラストチャンス(※イメージ)
40代後半~50代前半は保険を見直すラストチャンス(※イメージ)

 生命保険や医療保険に入っているものの、保険料負担が重い、保障が足りているのか気になる人もいるだろう。保険料が上がる前の、40代後半~50代前半は保険を見直すラストチャンス。ファイナンシャルプランナー(FP)に、おすすめの保険を聞いた。

 医療保険は、「病気やケガによる入院や手術は、高齢になるほど増える傾向にあるので、保障が一生涯続く終身型で、保障内容も充実したものに入りたい」。オールアバウトの生命保険ガイドでファイナンシャルプランナーの小川千尋氏のアドバイスだ。

 定期型の医療保険は、若いときは保険料が安いものの、更新のたびに上がる。また、通常は80歳など一定の年齢で更新できなくなったり、保障が削られたりする。そのときには健康上の理由で新たな保険に入れない可能性も。

「だから保険料の支払いは定年までに終えるべきです」(小川氏)。現役時代はともかく、年金だけで生活するようになると月々の保険料負担を思った以上に重く感じる可能性があるからだ。

「病気やケガをするとは限らないから、医療保障は安い掛け捨てがいい」という人もいる。その場合は、年齢を問わず月々2千円と格安の掛け金で入院や手術が保障される共済の医療保障を選択する方法もある。18~60歳の場合、病気入院は入院1日目から日額1万円を受け取れ、手術や先進医療もカバーされるなど保障内容も充実している。ただし、保障期間はシニア向けのプランでも最長で85歳まで。また、年齢が上がると入院保障の日額も減ってしまう。つまり、人生でもっとも医療保障のニーズが高いだろうときに、保障がなくなってしまうのだ。そう考えると、医療保障は多少保険料が高くても一生涯続くもののほうが安心だ。なお、共済でも加入時の年齢や性別で掛け金が異なる終身型の医療保障を扱っている。

 医療保険選びでは、入院時の日額がいくらか、1入院あたりの支払い限度日数が何日かをチェックしたい。入院日額は5千~1万円は欲しいところ。ただし、入院日額を上げるとそのぶん保険料負担も増える。

「終身型の医療保険は入院日額5千円のものに入り、それだけでは足りないと思うなら、掛け捨てで保険料も安い医療共済で補うといい」(ファイナンシャルプランナーの山田静江氏)

 保険料を安く抑えたぶんは、しっかり貯蓄をする。

「日額5千円の入院給付金と医療共済でも、差額ベッド代や食事代、見舞いに来る家族の交通費などをカバーしきれない場合もある。そういった出費に対応できるよう、現金を準備したい」(同)

 なかなか貯蓄ができない人の場合は、少々高い保険料を払ってでも医療保障を厚めにしたほうがよさそうだ。

 かつてに比べると入院日数は短期化する傾向にあり、日帰り入院や外来での手術も増えている。

「昔の保険には入院5日目にならないと給付金が払われないものもある」(ファイナンシャルリサーチ所属のファイナンシャルプランナー・野尻美江子氏)

 今入っている保険の保障内容をチェックし、短期入院に対応していないなら、新しい保険を検討したほうがいいだろう。その一方で、がんや急性心筋梗塞、脳卒中の3大疾病やストレス性疾患の場合には、入院期間が長引く傾向も。

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