子宮頸がんワクチン被害 “置き去り”にされ自治体が救済へ (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

子宮頸がんワクチン被害 “置き去り”にされ自治体が救済へ

このエントリーをはてなブックマークに追加
週刊朝日
筋肉注射される子宮頸がんワクチン (c)朝日新聞社 

筋肉注射される子宮頸がんワクチン (c)朝日新聞社 

 筋肉のけいれんや脱力、嘔吐、過呼吸、呼吸困難、さらには記憶障害……。これらは、子宮頸がんワクチンを接種した若い女性たちにみられる症状だ。子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんを防げるワクチンとして、13年4月からは予防接種法の一部改正で「定期接種」となったが、接種後の健康異常続出。彼女らの健康被害の訴えは続くなか、国の救済が進まない。

 定期接種化されるまでこのワクチンは「任意接種」だったため、健康被害を受けた少女たちを救済するには、通常の医薬品の副作用に対応している「医薬品副作用被害救済制度」しかない。運用しているのは厚労省所管の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」(PMDA)。

 今回の被害では、PMDAに今年3月末までに計83人が申請した。ところが「ワクチンの副反応」として医療費の支給が認められたのはわずか18人。7割近くは「審査中」、8人は不支給とされた。

 その背景として国の副反応検討会が14年1月、「(接種後にさまざまな症状が出ることは)接種時の痛みや不安、恐怖などがきっかけで引き起こされた心身の反応で、ワクチンとは無関係」と結論づけたことを指摘する関係者は多い。薬害を監視する民間団体「薬害オンブズパースン会議」のメンバーは「厚労省が心の問題と言ってるのに、国の別機関がワクチンの副反応としたらまずいとの判断が働いているのでは」と見る。

 そもそもPMDAへの申請手続きを完了するまでのハードルも高い。診断書類の提出が不可欠だが、ワクチンの影響と見なさない医師には診断書を出してもらえないのが実態だ。

 被害者が連帯して13年3月に発足した、「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」は現在、接種後に体調を崩した約350人が実名で登録している。少女たちはLINEでつながり、保護者同士が治療情報を共有しながら支え合う。しかし医師から相手にされずに病院を転々とし、同会の院内集会で娘(18)の体調異常を涙ながらに訴えた北海道恵庭市の金澤千世(40)さんを含め、書類集めの段階で挫折するケースは少なくない。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい