「老婆の休日」はいつ明けるのか (c)朝日新聞社 @@写禁
「老婆の休日」はいつ明けるのか (c)朝日新聞社 @@写禁

 前回の総選挙で自民党の長島忠美氏(63)に3万票近くの大差をつけられ、父・田中角栄元首相から強固な地盤を受け継いだ新潟5区で歴史的な敗北を喫した田中真紀子氏(70)。

 その後、地元では引退説もささやかれたが、昨秋、民主党から公認の内定を取りつけた。果たして反撃の準備はできているのか。地元議員がこう語る。

「真紀子さんの動きはまったくわからないんですよ。落選してからずっと、帰ってきた姿を見たことがありませんし、新潟で活動している気配がない。そもそも前々回の選挙あたりから、後援会活動と称して回ってくるのは、地域で見かけたことがない人ばかりで、自身が取締役を務める越後交通の関係者ではないかとささやかれている。求心力は低下したと思います」

 国会議員人生初の落選を受けても、以前から指摘されていた“地元不在”は相変わらずのようだ。

 そんな中、地元では、ある重大な異変も起きているという。真紀子氏の後援会関係者がこう明かす。

「真紀子さん陣営にボランティアスタッフを派遣していた有力な支持基盤のひとつが、自民党に寝返りつつある雰囲気です。代替わりしたオーナーが『支援を見送ろうか』と言っているようです。最近、ごく親しい関係者だけを集めて真紀子さんのミニ集会が開かれましたが、盛り上がりに欠けていたそうです」

 地元の市議会関係者も、厳しい評価を語る。

「現職の長島さんは実直で、よく地元に来られています。真紀子さんは忘れられつつありますよね」

 真紀子氏の後援会「まきこ会」のスタッフの証言。

「事務所から特に連絡はありません。出馬はするのでしょうが、まだ何もわからない状態です」

 夫の田中直紀参院議員も

「先週末には一度地元に入っていたけど、それ以上のことはわからない」。

 お祭り前夜にしてはあまりに寂しい真紀子氏の周囲。国会に再び、あの賑やかな毒舌が響く日は来るのだろうか。

週刊朝日 2014年11月28日号より抜粋