田原総一朗 朝日新聞批判に見る「歯止めのきかない波」の怖さ (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗 朝日新聞批判に見る「歯止めのきかない波」の怖さ

連載「ギロン堂」

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 ジャーナリストの田原総一朗氏は、朝日新聞に対するメディアの批判を認めつつも大きな流れを抑制する担い手は必要であるとその理由をこう語る。

*  *  *
 最近になって、保守系の新聞や雑誌で「朝日新聞批判」が目立つようになった。

 そして、こうした批判には、一定の説得力がある。例えば、安倍首相が容認しようと意気込んでいる集団的自衛権の行使に、朝日新聞は批判的、というよりも危険視している。

 それに対して、保守系の論客は、「集団的自衛権というのは、全世界のどの主権国家も保有しており、それを行使する権利も同様に全世界共通だ」と主張する。「集団的自衛権の行使を禁止する国家というのは、日本以外には存在しない」というのである。こうした主張は正しく、少なくとも世界の主要国で集団的自衛権の行使を禁止している国家は日本だけである。

 また、4月下旬にオバマ大統領が来日して、「日本の尖閣諸島は日米安保条約の適用対象になる」と明言した。つまり尖閣に外部から軍事攻撃があった場合に、米軍は日本側と共同で防衛にあたるという基本線を確認したわけだが、そのことを朝日新聞を含む日本のメディアはこぞって歓迎した。

 だが、そのオバマ大統領の発言は、実は、アメリカの集団的自衛権の行使を意味していて、日本は集団的自衛権の受益者になるわけだ。それでいて、自国が同じ権利を行使するのを排除するのは大矛盾ではないか、というのである。

 さらに彼らは「朝日新聞は、日本の防衛について最大の危険性や敵性、脅威というのは、外部にあるのではなく、日本の内部にあるととらえているのではないか」と論難する。もっと露骨に言えば、危険なのは、たとえば北朝鮮や中国ではなく、安倍政権と思っているのではないか、というのである。朝日新聞は中国や韓国が浴びせるのと同質の批判を安倍首相に浴びせている、という決めつけもある。


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