石川遼と松山英樹が米ツアーにそろって参戦! 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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石川遼と松山英樹が米ツアーにそろって参戦!

連載「マルちゃんのぎりぎりフェアウエー」

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 松山英樹の本格参戦で注目される米PGAツアー2013―14シーズンが開幕する。同ツアーで9年間活躍し、通算3勝を挙げたプロゴルファーの丸山茂樹氏が、初優勝した01年のミルウォーキー・オープンを振り返った。

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 いよいよ米PGAツアーが10月10日、フライズドットコム・オープン(米カリフォルニア州コルデバレーGC)で開幕します。今シーズンから開幕が1月から10月に変更され、来年9月の最終戦まで、世界最高峰の争いが続くんです。

 日本からは石川遼(22)と松山英樹(21)の同学年の2人が、正式なツアーメンバーとして参戦します。今回は僕自身が米ツアーを主戦場としていた2000~08年の9シーズンに経験したことを踏まえて、米ツアーで戦う難しさについて語ってみます。

 行ってみて、何が大変だったかというと移動ですね。1シーズンやると、地球6周分の距離を機内で過ごすことになるんです。当然、時差の問題もありますしね。自宅のあるロサンゼルスで「さあ、いい調子に仕上がりました」って東海岸へ飛んだ瞬間、別人の体になってるときがありますから。寒暖の差がすごかったりね。

 そういうところって、一般のゴルフファンの方には想像もつかないことでしょうね。だから「なんだよ~。先週はあんなに調子よかったのに……」なんて言われちゃいます。でもこれは「言うは易し、横山やすし」で、なかなか難しい問題なんですよ。気候一つでボールの飛距離も変わってきますからね。

 おかげさまで、僕は早めにそういった難しさを克服できた方じゃないかな。試合出場のペースは「疲れたら自宅に戻る」というスタイルでした。一気に6週連続で出ても平気でしたね。逆にこのぐらい出ないと不安だし、やっていくうちに、3週目ぐらいから調子がよくなっていくタイプだから。そこからが勝負、と。

 6試合のうち2回ぐらいの失敗はもう「仕方ない」と考えておく。4回予選を通って、うまくゴルフができればいいという考え方でしたね。6試合トータルでコントロールしていけばいいと。全部予選を通っちゃうこともありますけどね。それはそれで、やれるもんですよ。その代わり、「この試合はとても上位にいけそうな雰囲気がないな」と思ったら、少し流し気味でゴルフをして、40位ぐらいで終わったりね。

 そして2年目の夏、ミルウォーキー・オープンで初優勝。思わぬ展開でした。あんまり調子がいいとも思わなかったんです。初日、いきなりダブルボギーのスタートでした。「コースも狭いし、嫌だなあ」なんて思ってた。

 そしたら、すごくいい感じでパットが入り始めた。気持ちが楽になったんですね。ショットもまあまあでいい。ピンを狙わなくてもパットでカバーできる、って。最終日は首位と1打差でスタート。とりあえずトップ10にはしがみつこうと思ったら、8番のセカンドがポコッと入ってイーグル。単独トップに立って、一気に集中力をマックスに切り替えました。

 日本人の米ツアー優勝は1983年「ハワイアン・オープン」の青木功さん以来18年ぶりでした。もちろん自信になりましたし、心の支えになりましたよ。でも翌週の全英オープンは予選落ち……。まあ、そんなもんですよ。

 とにかく米ツアーは世界最高峰の舞台。言うなら毎年オリンピックをやってるようなものですから。遼と英樹には、その舞台を満喫しながら、強く戦い抜いてほしいですね!

週刊朝日  2013年10月18日号


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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める。19年9月、シニアデビューした。

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