8月24、25日に日本テレビ系で放送される開局60周年記念番組「24時間テレビ36 愛は地球を救う」でメインパーソナリティーを務める国民的アイドル・嵐。2年連続、4度目の牽引役は番組史上初という。その意気込みと、自分やグループの未来について二宮和也さんが語った。

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 30年後、一人じゃなかったらいいな。今の僕の知り合いは40代や50代の人が多いから、みんないないかもしれないなあ。これまで後輩は特定の人としか絡んでこなかったけど、考えたほうがいいのかも(笑)。仲間や家族をちゃんと形成している人間になっていたいですね。

 そのとき嵐でいるかは“よきにはからえ”という感じです。まじめな話をすると、僕らはやはりアイドル産業なので、賞味期限がある。いつまでも続けられる限り続けてくださいというわけにはいかない。後輩たちに譲りながら先輩たちがやってきた道を、自分らで独占するわけにいきませんから。どんな立場になっても、僕ら5人の関係は変わらず続いていくだろうし、後輩たちが働きやすい環境をひとつでも残せたら、役目を果たせたことになるのかな。

 僕はけっこう現状に満足するタイプなので、今はすごく恵まれていると思います。基本的に、これまで自分のキャリアを上げるためにやった仕事なんてひとつもなくて、まじめに一生懸命取り組んできた結果、今がある。「これをやったらもっとすごいところにいける」とか、そういう考えで仕事をしたことはなかった。

 
 前に一緒にやった監督から「今どこそこで飲んでいるけど飲みにこない?」って言われるだけでも、関係性を作れたかなと思う。そこで「こういうの、いま面白いから撮ってよ」と言って、実際にその題材を撮ってくれたら、自分が出なくてもかまわない。

 この仕事は、ふつうの方よりも生涯で出会う人数がものすごく多いはず。でも、多いから均等に、万人に同じ熱量でというのはしたくない。嫌いな人は嫌いでいいし、好きな人は好きでいい。そのなかでも続いている人のことは大事にしたい。今これだけすばらしい人たちとモノを作れるのがありがたいですね。この関係を続けていって、60歳になったときに周りに人がいっぱいいることを願っています。

 24時間テレビでは、「ニッポンって…? ―この国のかたち―」というテーマに沿って、国内外にロケに出ます。2日間にわたる放送枠のどこかで、何度か登場する予定。前回メインパーソナリティーを務めたときは、僕、街で出会った人にほかのメンバーと間違われちゃいました。極論、今回も別に間違われてもかまいません。嵐を認識してもらえてるんだったら、5分の1の存在でいいんです。番組の緩和剤のようなコーナーになればいいな。

週刊朝日  2013年8月16・23日号