秋になると、なぜか食べたくなる栗。日本人がこよなく愛する栗のスイーツの逸品を紹介したい。

■「栗あんとこがし皮の絶妙なバランス」桜井甘精堂(長野・小布施)純栗もなか
 栗の名産地として有名な信州・小布施にある老舗栗菓子店の見た目も栗型でかわいらしいもなか。こがし皮と呼ばれるパリッとした香ばしいもなかの皮と、栗と砂糖だけで作られた伝統の純栗あんの組み合わせは、懐かしくほっとする味だ。1個179円。

■「大福なのに重くなく、やさしい甘さ」まめ(東京・南青山)栗大福
 自家製の菓子をお裾分けしているうちに評判になり、店を出すことになった女性店主による、大きい栗入りの大福。やさしい甘さが特徴で、あんは毎日手でこして作られている。数が限られるので、確実に手に入れたい場合は午前中にお店へ。1個290円。

■「切り口からコニャックが香るケーキ」café Rico(横浜・本町)フランス栗のコニャックケーキ
 手で持ち上げると、ずっしりと重い。その理由は、これでもかと、ふんだんに入った栗と、密度の濃いしっとりとした生地。どこをカットしても栗がごろんと顔を出し、切り口からは、芳醇なコニャックの香りが漂う。栗好きにはたまらないケーキ。1本4500円。

週刊朝日 2012年10月12日号