コンビニやスターバックスを始めとするカフェチェーン店で目にすることが多い「抹茶を使った商品」。かつては期間限定などが多かったが、最近では時期に関係なく、様々なコンビニ・カフェで見かける。

 なぜ抹茶商品はコンスタントに出続けるのか?  コンビニエンスストアのファミリーマート広報部に、その理由を尋ねた。

「抹茶商品は焼き菓子やパン、チルド菓子など幅広く展開しています。特に新茶のシーズンには多くの商品を取り揃えていますが、コンスタントに出し続けているのは抹茶好きの固定のお客様がいらっしゃるためです。固定のお客様がいるということで見込がつきやすいため、商品開発がしやすい、という部分もあります」(ファミリーマート広報部)

 さらに、専門家からは抹茶の健康効果・ダイエット効果を指摘する声もある。大妻女子大学第三食品学研究室の大森正司教授は、ダイエット効果について次のように話す。

「抹茶や煎茶に含まれるカテキンは、食べた脂肪の吸収を防ぐ効果があります。通常、摂取した脂肪は胃から小腸にいき、脂肪を乳化(吸収しやすい状態にする)させ、体内に吸収させます。しかしカテキンにはこの乳化を壊し、油と水とを分ける作用があります。そうなると、油はそのまま吸収されずに排出されるのです」

 また、「抹茶は茶葉を石臼や機械で粉にしているため、実質茶葉を食べているのと同じこと。カテキンを100%取り入れることができます」とも。

 そんな抹茶の効果的な取り入れ方について尋ねると、食前がおすすめだという。

「抹茶の原料である碾茶には、うま味成分のグルタミン酸が多く含まれています。このため、食前に飲むことで満足感を得ることができ、その後の暴食などを抑制する効果が期待できます。ただ、脂肪などが胃袋で消化されるのに3~5時間かかるのに比べ、お茶は消化吸収が早いので、食後に飲んでも十分効果は期待できます」

 加えて、グルタミン酸にはリラックス効果もあるといわれている。メタボ防止や、ストレス軽減のために、ライフスタイルに抹茶を取り入れてみるのもいいかもしれない。

(参照リンク)サントリー 緑茶「伊右衛門」をリニューアル"石臼挽き抹茶"を使用

 

http://www.suntory.co.jp/news/2012/11537.html

週刊朝日