田原総一朗氏 解散目当ての問責決議で自民党にあきれる 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗氏 解散目当ての問責決議で自民党にあきれる

連載「ギロン堂」

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 8月29日の参院本会議で、新党「国民の生活が第一」などの野党は、野田佳彦首相に対する問責決議を可決させた。これに対しジャーナリストの田原総一朗氏はその野党の中に自民党が入っていることに「何をやっているのか!」とあきれて、こういう。

*  *  *
 消費増税法案に反対した「国民の生活が第一」やみんなの党など野党7会派がこの問責決議を提出するのは、それなりに理解はできる。だが、自民党がこの問責決議に賛成するとは、いったいどういうことなのか。

 自民党は公明、民主両党と「3党合意」を作り上げ、衆参両院で「消費増税」に賛成したばかりではないか。自党を批判する法案に賛成するとは、自己矛盾もはなはだしい。

 自民党の谷垣禎一総裁は、問責の理由について、「内政、外交の両面で、いまの野田政権が国政を進めることは限界だ」と述べているが、それならばなぜ民主党と3党合意したのか。

 新聞各紙はいずれも、民主党も衆院選挙制度改革法案の進め方などが強引すぎた、とケンカ両成敗の体裁をとっているが、両成敗では何も主張しないのと変わらない。

 民主党も自民党も、お互いを批判、非難しているが、ホンネは選挙だ。

 議席数を伸ばす自民党は早く選挙をしたくてたまらない。一方の民主党は、当然ながら選挙をできるだけ先延ばししたいと考えている。

 だからこそ、自民党は参院の消費増税法案の採決を前にして、不信任案を出すと民主党を脅し、野田首相から解散の確約を取るために、野田、谷垣会談を実現させた。

 だが、公表された約束は「近いうちに国民に信を問う」といったものであり、自民党内で批判が渦巻いた。しかし、本当にこのような約束しか取り付けられなかったとすれば、谷垣総裁はトップの資格なしである。もちろん、水面下では解散の確約を取り付けているはずだ。

※週刊朝日 2012年9月14日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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