大津から全国に燃え広がったいじめ問題がくすぶる中、子どもたちは不安な新学期を迎えた。いざ自分の子どもが「いじめ」に遭ったとき、「隠蔽体質」「事なかれ主義」の学校側をどうすれば動かせるのか、考えてみた。

 いじめが深刻な事態にいたるケースでは決まって、学校や教育委員会の「見て見ぬふり」「隠蔽」といった要素がつきまとう。

 もし、自分の子どもがいじめを受けていることに気がついた時、どうすれば学校を動かし、きちんと問題に対処させられるのか。本誌はいじめ問題に取り組む専門家らの話をもとに、6つの方策をまとめた。

・学校側や加害者側とのやり取りをメモ、録音しておく・学校側の対応を具体的に、期限を区切って決めさせる・両親の署名を入れた書面でやり取りする・交渉は一人よりも夫婦など誰かと一緒に出向く・担任教師だけでなく、校長も同席させる・警察、地方議員、マスコミなどに並行して情報を流す

 一対一のやり取りを延々と続けるより、なるべく周囲を広く巻き込んでいくことでほおかむりできない状況をつくっていく。ポイントはその辺りにあるようだ。

※週刊朝日 2012年9月14日号