■2月8日(水) 書籍のゲラをチェックしているのだが、こうやって毎日の近況報告を読みなおしてみると、初期は精神的な苦痛が大変だったことがわかる。今はかなりマイペース。このままだと、あっという間に懲役は終わってしまうかもしれないと思ってしまう。

■2月9日(木) 1月は7等工ということで、作業報奨金は2340円。今月も×10を栄村(長野県)に寄付しよう。訳あって今週から自分で風呂掃除をすることに。こんなの数年ぶりだよ。

■2月10日(金) 刑務所では医療費は基本無料である。外部医師の診断が必要となる特殊な例は自費らしい。ところで、現在私が支払っている国民健康保険は果たして必要なのだろうか? もしかして、無駄金!?
 午後は慰問。“刑務所のアイドル”「ペペ」だ! 長野への「プリズンコンサート」来訪は3回目だそう。さすがに慣れているだけあり、客(受刑者)イジリは完璧。
 願箋、報奨金でCDを買ってくれとか、刑務所専用用語を駆使し、営業も忘れないしっかり者である。
 1時間半、MC交えて歌いづめ。しかも、半分以上が知らない独自曲なのだが、それにもかかわらず美しいハーモニーで聴かせる。満足度の高いステージであった。正直、思っていたよりレベルが高かった。全国の(受刑者+家族+知人)×10年に深くリーチしているので、強いセールスが期待できるのかも、とも。

週刊朝日 2012年4月27日号