(2)洗濯機 乾燥機能を封印すれば▼83%

 1週間に4回は使う洗濯機は、「脱原発」を実感しやすい製品だ。

 わが家の洗濯機はシャープ製「ES-FG60H」。6キロ洗濯できる節水ナンバーワンのマシンだ。風呂の残り湯もポンプで吸い上げられるので重宝している。

 実測値は、3キロの洗濯物をすすぎ2回の自動コースで洗って、44分で90Whを消費した。

 ドラム式の洗濯乾燥機を使い、3キロの洗濯物を洗濯→乾燥した場合の消費電力は533Whといわれるので、洗濯物をお日様に干すだけで、83%の節電になる。洗濯は「洗濯機で洗い、太陽光で干す」。これで決まりだ。

 よって、洗濯機はいまの機種を使い続けて、せっせと太陽の力で干し続けるのが得策といえよう。すすぎが1回ですむ洗剤などを使えば、さらに省エネになるはずだ。

(3)アイロン 半袖をまとめがけすれば▼55%

 わが家のアイロンは、コード付きのスチームアイロン、フィリップス「アズア・プレサイス GC4330」。価格は1万円を超えるし大きくて重いのだが、かけ面は特殊処理されてすべりが良く、スチームも大量に出る。ワイシャツにアイロンがけすると超快適の「業務用っぽい」機種だ。

 この機種の電源を入れてスチームを最大に設定し、温度も「綿」設定の高温にして長袖のワイシャツをアイロンがけしてみた。

 温まるまで時間がかかり、1枚かけ終わるまで約5分。ワットモニターを見ると80Whを消費していた。電気代は1・68円だ。

 2枚目は温まるのを待つ時間が要らないので4分で終わった。消費電力量は50Whで、電気代は約1円だった。

 3枚目は半袖ワイシャツをかけてみた。これはさらに短縮されて3分。30Whの消費で電気代は63銭だった。

 これでわかるのは、「長袖よりも半袖」「アイロンをかけるなら1回に1枚は不経済」ということだ。

 長袖を毎日1枚ずつ5日かければ400Whになるが、夏場は半袖を着ることにして、5日分まとめがけすれば180Whですむ。これで55%の節電だ。夏場のワイシャツは半袖にすべし、アイロンは日曜にまとめてかけるべし、だな。

(4)冷蔵庫 最新型への買い替えで▼70%

 家庭の中で24時間通電していて、常に消費電力が変化しているのが冷蔵庫だ。これは結構な大物。ワットモニターを使って2日間計測してみた。

 わが家の冷蔵庫は日立「R-38PAM」(1998年製)。3~4人家族用の380リットル4ドア冷凍冷蔵庫だ。買ってから13年近くたっているが、まだまだ問題はなく快調に使えている、と思っていた。

 13年前のプレスリリースをネットで検索してみると、年間の消費電力量は47万Whとある。1日当たりに換算して1287Whは、当時としてはトップクラスの省エネマシンなのだが、ワットモニターで実際に測ってみると、1日当たり2320Whだった。

 これは年間にすれば84万6800Wh。カタログ値の1・8倍という惨憺たる数字だ。断熱材やパッキンの劣化、コンプレッサーの老朽化などで、冷蔵庫が「老化」しているためだろう。

 これはマズい。買い替え候補を探すと、今の日立製を置いている場所に収まり、427㍑で5ドアの省エネ商品を発見した。東芝の「GR-D43G」だ。近所の量販店では10万円を切っていて値段も手頃だし、庫内の容量が12%増加するというおまけまで付いている。

 この冷蔵庫の電力消費量は年間26万Whなので、買い替えれば70%も電力を削減できる。現状の年間電気代は1万7782円だが、買い替えると5460円になる見込みで、年間1万2千円が浮く計算だ。

 これはかなり大きな差ではないだろうか。

次のページ