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プーシキン美術館館長 マリーナ・ロシャクさん(左)、現代美術作家 森村泰昌さん
森村さんは1985年、ゴッホの自画像に扮する写真作品を皮切りに、自画像作品で注目を集めてきた美術家。ロシャクさんは前衛美術のキュレーターなどで活躍していた2013年、同美術館の館長に電撃的に就任(撮影/植田真紗美)
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フランス絵画コレクションで知られるプーシキン美術館から、17~20世紀の風景画65点が来日。7月21日~10月14日、大阪・国立国際美術館へ巡回(撮影/植田真紗美)
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クロード・モネ 「草上の昼食」
「登場人物がすべて同じ人に見える。なってみたい絵のひとつです」(森村さん)
(c)The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
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アンリ・ルソー 「馬を襲うジャガー」
「襲っているのは、馬のほうでは? ジャングルの夜の夢のようなユーモラスな作品」(森村さん)
(c)The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
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ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山、レ・ローヴからの眺め」
「描き込みが多く、木の枝など境がなくなって、抽象画に近い作品に」(森村さん)
(c)The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
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ピエール・ボナール 「夏、ダンス」
地中海沿いの町で制作をおこなったボナールの喜びあふれる風景画。2人のお気に入りのひとつ
(c)The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.
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自画像の美術史(レンブラントの遺言) カラー写真 2016年作
<本物の絵画だと錯覚する人も>
プーシキン美術館での私の個展に出品したうちの一点。レンブラントの自画像をテーマとしている。
名品が並ぶ美術館での展示であったため、モスクワではこの作品を絵画だと錯覚する人もいた。しかしこれは、私がレンブラントに扮装し撮影した、セルフポートレート写真である。
レンブラントは青年時代から、この世を去る直前まで自画像を描き続けた。私はそんな「自画像の画家」の最晩年の作を題材に選ぶことにした。
かつては飛ぶ鳥を落とす勢いであったレンブラントも、晩年は不遇だった。しかし最晩年の自画像は、憑き物がとれたかのような表情である。棺の中では誰もが穏やかな顔になるのだと、レンブラントの自画像は語っているかのようである。(美術家・森村泰昌)
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【プーシキン美術館展 公式グッズ】
「バンダナ」ロシア語のアルファベットをモチーフに。1200円(税込み)
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【プーシキン美術館展 公式グッズ】
「ロシアAtoZマグネット」各600円(税込み)
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【プーシキン美術館展 公式グッズ】
「トートバッグ」 プーシキン美術館展に登場する風景画家11人をデザイン。1600円(税込み)
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