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北の湖敏満
昭和の大横綱、優勝24回
62歳 11月20日没
日本相撲協会理事長
1967年初土俵、最年少で横綱に。輪島と共に“輪湖時代”を築き、日本相撲協会理事長として角界を牽引
九州場所中の訃報だった。初日から12日目まで毎日出勤。10日目、白鵬─栃煌山戦での白鵬の「猫だまし」に苦言を呈すなど理事長の威厳を示していた。力士時代の愛称は不沈艦。「顔が怖い」と言われたが、素顔はまったく違った。理事長就任後はその“人間力”で角界を束ねた。アーティストで相撲評論家のデーモン閣下は「吾輩にもいつも丁寧な言葉で接してくれたし、律義さとともにユーモアも持ちあわせていた」と魅力を語った
(c)朝日新聞社
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坂東三津五郎
妙味ある芸で幅広く活躍
59歳 2月21日没
歌舞伎俳優
2001年に三津五郎襲名。舞台、映画、ドラマなどで幅広い役を演じる。日本舞踊の坂東流家元でもあった
12年12月に中村勘三郎さんが、13年2月には市川団十郎さんが急逝し、「演じられない人たちの分まで頑張らなければ」と語っていた坂東三津五郎さん。2月17日に容体が急変。長男の巳之助さんら家族が見守る中、息を引き取った。端正な芸に輝く妙味。歌舞伎界屈指の踊りの名手の姿は、もう見られない
(c)朝日新聞社
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原節子
42歳で引退、“伝説の女優”
95歳 9月5日没
俳優
戦前から戦後にかけてのトップスター。「晩春」「東京物語」など、映画史に輝く小津安二郎監督作品に出演
女学校2年生の時、義兄の熊谷久虎監督に勧められ、映画界へ。42歳の若さで突然引退してからは鎌倉に暮らし、公の場から姿を消した。公私ともに交流のあった俳優の司葉子さんは、「悲しみが現実になり、今は、お元気だったお声を懐かしんでいます」とコメントを発表した
(写真/朝日新聞出版)
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桂米朝
上方落語を再興した人間国宝
89歳 3月19日没
落語家
21歳で四代目桂米団治に入門。品格あふれる高座で人々を魅了。総勢約70人もの一門を率いた
上方文化を象徴する存在だった桂米朝さん。後世に残したい故事来歴などを記した『上方落語ノート』や入門書などを数多く残した。直弟子の一人、桂ざこばさんは、「自分が持っていきはったらええのに、みんなさらけ出して文献として残していった。これがお手本です。これで勉強せなんだらあほやな」
(c)朝日新聞社
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水木しげる
妖怪と戦争を描き続ける
93歳 11月30日没
漫画家
戦時中に爆撃で左腕を失う。復員後、漫画家となり「ゲゲゲの鬼太郎」など妖怪の世界と、反戦を描き続けた
鬼太郎に目玉おやじ、ねずみ男に一反木綿……。脳裏に浮かぶのは、水木さんが描いたユーモラスな妖怪たちの姿だ。「100歳まではいくようだネ、いや120歳かな」と家族に話していた水木さん。幼い頃から空想好きで、一貫して妖怪の世界を描き続けた。そして、彼らのところに旅立っていった
(c)朝日新聞社
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今いくよ
女性漫才コンビの代表格
67歳 5月28日没
漫才師
高校時代の友人、くるよさん(左)に誘われ、お笑いの道に。80年代の漫才ブームで人気を集めた
(c)朝日新聞社
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愛川欽也
「アド街」司会、ギネス世界記録
80歳 4月15日没
俳優・タレント
「11PM」「出没!アド街ック天国」などバラエティー番組司会の一方で、演劇人としても活発に活動した
(c)朝日新聞社
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阿藤快
飄々とした人柄、「なんだかな~」
69歳 11月14日没
俳優
ドラマ「教師びんびん物語」、映画「影武者」などに出演、幅広い役を演じる。旅番組のリポーターとしても活躍
(c)朝日新聞社
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今井雅之
悪役からコミカルな役まで幅広く
54歳 5月28日没
俳優
陸上自衛隊を経て俳優の道へ。映画、舞台などで活躍。4月に末期がんを公表し、復帰への意欲を見せていた
(c)朝日新聞社
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斉藤仁
初の五輪連覇を達成
54歳 1月20日没
元柔道選手
ロサンゼルス、ソウル五輪で金メダルを獲得。山下泰裕さんとは最高のライバルとして切磋琢磨を続けた
(c)朝日新聞社
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鶴見俊輔
戦後の思想界を牽引
93歳 7月20日没
評論家・哲学者
15歳で渡米し、ハーバード大入学。リベラルな立場から日本社会の近代化や精神のあり方を批評し続けた
(撮影/熊谷武二)
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塩川正十郎
「塩爺」の愛称で親しまれる
93歳 9月19日没
元財務相
45歳で衆院議員に初当選。小泉純一郎元首相の後見役的存在で、同内閣で財務相を務めた
(c)朝日新聞社
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川島なお美
女子大生ブームから女優へ
54歳 9月24日没
俳優
青山学院大学在学中にデビュー。97年、ドラマ「失楽園」での大胆な演技が話題を呼んだ
「私はもちろん死ぬまで女優をやりたいです。それが自分の頂いた使命だと思っている」(週刊朝日2014年4月25日号から)14年1月に肝内胆管がんの手術を受けた後も、治療を続けながら女優への熱意を語っていた川島さん。09年にパティシエ・鎧塚俊彦さん(右)と結婚。二人三脚で困難を乗り越えてきた。その笑顔は、今も色褪せない
(c)朝日新聞社
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阿川弘之
重厚な筆致で海軍軍人を描いた
94歳 8月3日没
小説家
海軍大尉として中国・漢口で終戦を迎えた。主な作品に『春の城』『山本五十六』など
生前、「通夜も葬儀もするな!」と言ったそうだが、11月24日に帝国ホテルで行ったお別れの会(発起人は三浦朱門、平岩弓枝、倉本聰の3氏と出版社)は新聞告知もして約330人が訪れた。「反逆の会ね」と長女の阿川佐和子さん。「でも父は死んだら軍歌の『命を捨てて』で送られたいとも書き記していたものですから」。それを実現し、会場で海上自衛隊の東京音楽隊が生演奏をした。「海ゆかば」のほか「阿川家のテーマソングだった」という「軍艦マーチ」で、厳かに華やかに見送った
(c)朝日新聞社
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萩原流行
ウェスタンルックの個性派俳優く
62歳 4月22日没
俳優
劇団「つかこうへい事務所」に入団し、頭角を現す。舞台やテレビで活躍する一方、うつ病とも闘っていた
(c)朝日新聞社
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中村勝広
選手、監督、GMとして阪神に尽力
66歳 9月23日没
阪神タイガースゼネラルマネジャー
72年、阪神に入団。内野手として活躍後、監督に就任。オリックスGMなどを経て阪神GM。遠征先のホテルで急死
(撮影/小林忠春)
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高橋一三
巨人V9を支えた“左のエース”
69歳 7月14日没
元プロ野球選手
65年、巨人に入団。69年に22勝を挙げて最多勝と沢村賞獲得。引退後は数多くの投手を育てた
(c)朝日新聞社
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加藤治子
“日本のお母さん”として愛されて
92歳 11月2日没
俳優
松竹少女歌劇学校卒業後、東宝映画に入社。テレビドラマ「寺内貫太郎一家」の母親役などで親しまれた
(c)朝日新聞社
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橘家円蔵
アドリブのギャグや謎かけで人気
81歳 10月7日没
落語家
古典落語に現代的なギャグを盛り込む芸風。妻をネタにした「ウチのセツコが」などで人気を博す
(c)朝日新聞社
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シーナ
日本人女性ロックシンガーの先駆け
61歳 2月14日没
ミュージシャン
78年、ギタリストで夫の鮎川誠さんと「シーナ&ロケッツ」を結成。「ユー・メイ・ドリーム」が大ヒット
(撮影/小暮誠)
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車谷長吉
人間の本性をえぐる、孤高の人
69歳 5月17日没
作家
慶応大卒業後、広告会社勤務などを経て作家に。98年に「赤目四十八瀧心中未遂」で直木賞受賞
(c)朝日新聞社
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入船亭扇橋
古典落語の名手
84歳 7月10日没
落語家
三代目桂三木助に入門し、三木助死後、五代目柳家小さん門下へ。古典落語を得意とし、俳句もたしなんだ
(c)朝日新聞社
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南部陽一郎
素粒子理論でノーベル賞
94歳 7月5日没
物理学者
湯川秀樹に憧れて物理の世界に。素粒子理論で独創的アイデアを提唱し、2008年にノーベル物理学賞受賞
(c)朝日新聞社
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岩田聡
ゲーム機「DS」「Wii」がヒット
55歳 7月11日没
任天堂社長
天才プログラマーとして活躍し、任天堂社長在任中に「ニンテンドーDS」「Wii」を世界的にヒットさせた
(c)朝日新聞社
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岸朝子
「おいしゅうございます」で人気に
91歳 9月22日没
料理記者
料理記者の先駆けで、テレビ番組「料理の鉄人」の審査員で人気に。晩年も精力的に取材活動を行った
(c)朝日新聞社
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