仏像の“パンチパーマ” その意味は? 仏女に聞いてみた! 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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仏像の“パンチパーマ” その意味は? 仏女に聞いてみた!

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元祖“キモかわキャラ”の「せんとくん」(右)を考案した籔内佐斗司さん (c)朝日新聞社 

元祖“キモかわキャラ”の「せんとくん」(右)を考案した籔内佐斗司さん (c)朝日新聞社 

「仏女(ぶつじょ)」って、知っていますか? 最近、仏像にハマる人が、女性を中心に増えている。きっかけは、“恋”と一緒。会うとどんどん好きになって、もっと知りたくなり、気づけば仏教や歴史への認識が深まっているとか。仏女でイラストレーターの田中ひろみさんに解説してもらった。

*  *  *
 私は2000年ごろ、子ども時代に訪れた京都・三十三間堂の千手観音を見て、突然「恋に落ちたよう」に好きになった。理由はうまく説明できないが、以来、各地の仏像に会いにいく日々が続いている。そこには清浄な空気が漂い、仏像はいつも優しい表情で、見守り、語りかけてくる。眺めていると時が経つのを忘れ、癒やされる。手帳には秘仏公開の予定がびっしり書き込まれているが、それは「めったに見られない」という“じらされ感”に引き寄せられるからだ。

 ところで、よく「なぜ大仏が好きなの?」と聞かれるが、それはまだ世間に十分理解されていない証拠だろう。大仏の定義は立位で高さ約4.8メートル以上、座位ではその半分に達したものを指す。仏像イコール大仏ではないのだ。

 そもそも仏像のルーツは、仏教の開祖であるブッダ、つまりお釈迦さまの姿だ。亡くなった当初は、遺骨を安置する仏塔(ストゥーパ)が造られた。「像を作って拝むなんておそれ多い」と偶像崇拝が禁じられていた時代だった。やがて、象徴である「仏足石」「法輪」「菩提樹」などを拝んだ。その後、信仰のよりどころを求める弟子たちによって、その生涯をわかりやすく表現したレリーフが制作され、やがて仏像が作られた。

 ところで仏像は、大まかに4ランクに分けられる。悟りを開いたお釈迦さまの姿を含む「如来」、悟りを開くために修行中の「菩薩」、言うことを聞かない人に怖い顔をして仏教へと導く「明王(みょうおう)」、古代インドの神様で仏教に帰依した「天部(てんぶ)」だ。この下に「羅漢」「祖師」などがある。仏教の世界は、如来・菩薩・明王のいる「仏界」と、仏界の仏を守る神々の「天部」からなる。

 仏界で最も尊いとされるのは如来だ。もとは悟りを開いた後のお釈迦さまを表した「釈迦如来」だけだったが、他にも作られるようになった。大日如来を除き、いずれも粗末な布をまとい、冠やネックレスなどはつけていない。如来には32の身体的特徴「三十二相」があるが、その一つにパンチパーマのように見える「螺髪(らはつ)」がある。これは長い髪が右巻きに巻かれたものだ。頭のコブは、智慧(ちえ)がたくさん詰まっていることを示す。多くの人を取りこぼさずに救済するために、手に水かきがあるケースもある。

週刊朝日  2013年8月16・23日号


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