高市総務大臣「電波停止」発言 報道に各局の温度差歴然 放送法解釈の修正を許すな ! (1/3) 〈GALAC〉|AERA dot. (アエラドット)

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高市総務大臣「電波停止」発言 報道に各局の温度差歴然 放送法解釈の修正を許すな !

報道番組に喝! NEWS WATCHING 37

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小原道雄GALAC
「電波停止」発言に踏み込んだ安倍首相と高市総務相 (c)朝日新聞社

「電波停止」発言に踏み込んだ安倍首相と高市総務相 (c)朝日新聞社

 「私自身が総務大臣のときに、電波の停止は無いと思うが、将来の大臣にわたって、罰則規定を一切適用しないことまでは担保できません」。高市早苗総務大臣は、2月8日と9日の衆院予算委員会で、放送局が政治的公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法4条違反を理由に電波法に基づき、電波停止を命じる可能性に言及した。元総務大臣の菅義偉官房長官も、「当たり前のことを法律に基づいて答弁したにすぎない」とバックアップし、安倍晋三首相も「放送法4条は単なる倫理規程ではない」との考えを示した。

●起こったことを伝えただけのNHK、日本テレビ、フジテレビ

 昨年4月、総務省はNHKに対し、「クローズアップ現代」の“出家詐欺”報道の内容が放送法に接触するとして、厳重注意を行った。

 また、自民党は、この番組と、テレビ朝日の古賀茂明氏発言を巡って、両局幹部を呼びつけ事情聴取を行った。

 これに対し、放送倫理・番組向上機構(BPO)は、「クロ現」の「“出家詐欺”報道に関する意見書」の中で、放送法4条1項は「倫理規範」であり、「総務大臣が個々の放送番組に介入する根拠ではない」ことを詳しく説明し、総務大臣や自民党の対応を厳しく批判した。安倍政権の見解とは大きく異なる。

 その一方、BPOは、放送関係者に対して、「干渉や圧力に対する毅然とした姿勢と矜持を堅持できなければ、放送の自由も浸食され、やがて失われる。これは歴史の教訓でもある。放送に携わる者は、そのことを常に意識して行動すべきである」と釘を刺している。

 今回の大臣発言について、新聞は、朝日、毎日、東京(中日)が、安倍政権のメディア対応も併せて大きく取り上げた。では、当事者のテレビの反応はどうか。

 2月8日の大臣答弁に、各局とも反応は鈍かったが、翌9日の国会と記者会見で高市大臣が再度発言したことから、「報道ステーション」(テレビ朝日)と「NEWS23」(TBSテレビ)は、これまでの発言を伝え、放送法について専門家インタビューも交え説明した。テレ朝のコメンテーターは、「放送法は権力が放送を縛るものではない、権力の介入を防ぐためのもの」と解説。TBSテレビでは専修大学の山田健太教授が「繰り返し政府首脳が答弁することで、(規制をかける)考え方が既成事実化していく恐ろしさがある」と警鐘を鳴らした。


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