NHK紅白 予想外戦法にぶっ飛びの連続 今月のダラクシー賞  〈GALAC(ぎゃらく)〉|AERA dot. (アエラドット)

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NHK紅白 予想外戦法にぶっ飛びの連続 今月のダラクシー賞 

「第66回 NHK紅白歌合戦」 (NHK総合 12月31日)

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 司会者選びに難航し、出演者と司会者同時発表となった2015年の「紅白」。前年の「アナ雪」や「中島みゆき」のような目玉もなく、総合司会に黒柳徹子を起用したのが目玉といえば目玉か。徹子起用の理由は、戦後70年、放送90年のシンボル、テレビ界のレジェンドだから、とのこと。ということは、徹子とともに、これまでの日本を、放送を、振り返る内容なのかと期待したのだが……。

 ところがどっこい、放送90年を代表した企画が「アニメ紅白」だったからぶっ飛ぶ。

 紅組の司会をまる子(「ちびまる子ちゃん」)、白組の司会をウィスパー(「妖怪ウォッチ!」)が担当し、「鉄腕アトム」「巨人の星」「ゲゲゲの鬼太郎」「機動戦士ガンダム」「美少女戦士セーラームーン」……と、局の垣根を越えたアニメキャラがスクリーンに登場し、アニソン対決するのだが、チビッコにしてみれば、アトムも飛雄馬も「?」だろうし、じいちゃんばあちゃんにしてみれば端からなんのこっちゃだ。

 戦後70年ということであれば、それこそ「リンゴの唄」から始まり、「東京ブギウギ」「長崎の鐘」「青い山脈」……というように歌で時代を辿る極めてオーソドックスな企画でもいいし、好調の朝ドラにあやかって歴代主題歌特集とか、局の垣根を越えるにしても、ドラマの主題歌特集やバラエティ特集とか、いくらでもやれそうなものを。放送90年なら「鐘の鳴る丘」や「君の名は」あたりは無視できないはずなのに。

 他にもディズニー特集に「スター・ウォーズ」まで出してきて宣伝臭プンプン。公共放送ってこんな感じでしたっけ? 山口百恵に「真っ赤な車~」と歌わせていたあの威厳はどこへ?

 そもそも「紅白」のメインは歌、のはずが、歌を蔑ろにし過ぎではないか。演歌歌手は地味で視聴率がとれないとでも思っているのか、歌っている周りにAKB48やらジャニーズやらを踊らせる作戦に出るなどもってのほか。演歌の後ろで踊っていいのは花柳糸之社中だけ。じっくり歌を聴かせろってんだ。

 今回で卒業の森進一が渾身の力を振り絞り「おふくろさん」を熱唱。顔のアップは赤子が泣くレベルだったが、それでもこれがトリなら誰もが納得したはず。なのにトリがマッチに聖子って。「紅白歌のベストテン」じゃないんだから。

 「年寄りは見るなってことやな」と寂しく呟いた老父になり代わり、こんな「紅白」に誰がした、ということで、今月のダラクシー賞を贈りたい。

●ひやま・たまみ 初詣でおみくじを引いたら「中吉」でした。「中吉」というのは「吉」よりもいいの?悪いの? 誰かおみくじのヒエラルキーを教えてください。


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