AERAdot.編集部調べ
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 今大会、最もメダルを獲得した柔道はどうか。

 各階級で金メダルを獲得したのは高藤直寿、阿部詩、阿部一二三、大野将平、永瀬貴規、新井千鶴、濵田尚里、ウルフ・アロン、素根輝の9人。また、混合団体には12人の選手のうち、金メダリストからは高藤以外の8人がエントリーされた。表を見てほしい。各階級で金、さらに混合団体でも銀を取った選手の報奨金は700万円と5位だった。競泳と同様にJOCからの支給だけで、全日本柔道連盟からの報奨金がないためだ。

 報奨金を出さない理由について、同連盟の担当者は「全ての強化事業において当連盟が費用を負担しており、広く次世代のオリンピック選手の育成に努めているため」と言う。

■華々しい活躍で支給も

 一方で、あまりに目覚ましい活躍だったがゆえに、これから支給を検討するところもある。フェンシングでは男子エペ団体で加納虹輝、見延和靖、山田優、宇山賢が金メダルを獲得した。現状はJOCからの500万円のみだが、日本フェンシング協会では「総額500万円をベースに積み増しができないか調整中」(広報担当)という。

体操・橋本大輝選手(c)朝日新聞社
体操・橋本大輝選手(c)朝日新聞社

 今大会から初めて五輪競技となったサーフィンでは、五十嵐カノアが銀メダル、都筑有夢路が銅メダルを獲得した。報奨金については五十嵐が200万円で29位、都筑が100万円で40位だが、日本サーフィン連盟では増額させるべく寄付を一般から募っている。1口1万円で、最大5口まで。寄付をすると、オリジナルのポロシャツやピンバッジなど記念品がついてくる。担当者はこう期待をにじませる。

「選手に頑張ってもらいたいという思いから競技前に始めたが、嬉しいことに2人もメダル獲得したので、予定を延長して寄付を受け付けています。是非支援につなげたい」

 3大会ぶりに五輪競技に復活し、金メダルとなった女子ソフトボールは、報奨金は500万円で14位。日本ソフトボール協会から選手への報奨金はゼロになっている。しかし、JOCからは支給されない監督らに報奨金を支給する。監督は500万円、コーチ・マネージャーが200万円、トレーナーが100万になっているという。「監督らも功労者。JOCから出ないので、協会から出すようにしている」(担当者)。

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