詰める前によく冷ます

 ご飯もおかずもよく冷ましてから詰めるのも、「傷み防止」の基本。あたたかいうちに詰めると蒸気が閉じ込められ、雑菌が繁殖しやすくなる。梅雨や夏の時期は、特にしっかり冷ましてから詰めるのが鉄則だ。急いでいるときは、粗熱をとってからお弁当箱ごと冷蔵庫に入れたり、保冷剤をのせたりするなどの対策を忘れないこと。

生野菜は別の容器に入れる

 水けが出やすい生野菜は雑菌の繁殖リスクが高い食材。お弁当に入れるのは、極力避けたほうがいい。持っていく場合は、しっかり水けを切り、キッチンペーパーなどで拭いてから、ほかのおかずとは別の容器に詰めるようにしたい。ミニトマトはヘタを取り、よく拭いて、切らずにそのまま詰めると傷みにくい。

保冷できるスープジャーを活用

 保温だけではなく保冷もできるスープジャーの活用は、夏場にもおすすめ。15度以下に保てるタイプのものを積極的に使いたい。ただ、保冷効果があるとはいえ、生ものや乳製品は中で雑菌の繁殖の危険があるので避けておきたい。スープジャー専用の保冷バッグを使うと、さらに安心だ。

 もちろん、梅雨時期から夏にかけて、また、暖房が効いた部屋に置いておくなら冬場でも、食材そのものの管理、フライパンやまな板、包丁などの調理器具を衛生的にしておくこと、調理前に手を洗うことは基本中の基本だ。お弁当箱は使う前に十分に乾燥させる、食べる直前まで保冷バッグに入れておく、などの配慮も必須と言えるだろう。

(構成 生活・文化編集部 端 香里/写真 新井智子)