この13秒台トリオに加えて、5000m14分00秒93の植阪嶺児(智辯カレッジ高)、同14分02秒73の島子公佑(伊賀白鳳高)、同14分03秒91の村上響(世羅高)の3人も都大路でエース区間の1区を走った実力者。今年度は佐藤圭汰(1年)が注目を集め、箱根では山川拓馬(1年)が5区4位、伊藤蒼唯(1年)が6区1位と1年生コンビの活躍が光ったが、来年度も新入生の走りに大いに期待できる。

 今年の箱根で2位に入った中央大の新入生も強力な面子が揃った。5000mのベストタイム13分台が、13分57秒02の柴田大地(洛南高)、13分57秒51の鈴木耕太郎(國學院久我山高)、13分59秒95の本間颯(埼玉栄高)と駒澤大と同じ3人。さらに14分04秒51の藤田大智(西脇工業高)、14分05秒22の山崎草太(西京高)と続く。エースの吉居大和(3年)の入学以降、スカウトの成功が目立っており、今年の箱根でも溜池一太(1年)が1区4位、吉居駿恭(1年)が4区5位と好走した。これまで駒澤大、青山学院大と比べて選手層の薄さが否めなかったが、力のある新入生たちによってチーム力は確実に高まるはずだ。

 箱根3位だった青山学院大の新入生は、5000m13秒台は1人だが、14分0秒台が3人、14分10秒が4人と粒揃い。持ちタイム順に、13分57秒45の井渓人(須磨学園高)、14分04秒47の西澤マハロ(洛南高)、14分07秒90の鳥井健太(清風高)、14分09秒89の浜川舜斗(仙台育英高)、14分11秒68の笹川洸成(学法石川高)、14分12秒78の中村海斗(世羅高)、14分13秒80の花本史龍(大牟田高)、14分16秒58の平松享祐(中部第一高)となる。駒澤大、中央大の面子に比べてタイム的にはやや物足りない部分はあるが、最強世代とも呼ばれた現4年生たちのように、同学年同士で良いライバル関係を持って切磋琢磨していけば充実の世代になる可能性は大いにある。むしろ成長しなければ、箱根奪還の目標は遠ざかることになる。

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箱根の下位チームにも“戦力アップ”目立つ学校