一方、投げる方では今シーズン2試合目の4月14日のレンジャーズ戦で、3回2/3を投げて6失点という内容が響き、防御率こそ悪くなっているものの、全体的には成績は良くなっている。特に昨シーズンは22個と数多くの四球を出していたが、今季は7個と大幅に減少。またコントロールの向上が見られる一方で、ストレート(フォーシーム)の平均球速が昨季は95.6マイル(約154キロ)だったものが、今季はこれまで96.9(156キロ)と増している。

 奪三振率(12.80)も規定投球に達していないためランキングには入っていないが、レイズの若手左腕シェーン・マクラナハンに次ぐリーグ全体3位の数値だ。トミー・ジョン手術を受けた投手は術後から一定期間を経て好成績を収めることが多いが、大谷も術後から3年半が経過しており、今年は飛躍の年となるかもしれない。

 では大谷以外はどうか。今季は大谷を除くとメジャーに出場している日本人選手は6人となるが、昨シーズンの開幕から1カ月と比べたところ以下のようになっている。※鈴木誠也、加藤豪将は今季からプレーのため除外。先発投手は6試合の登板時点、澤村と筒香はここまでの出場試合数で比較した。


■ダルビッシュ有(パドレス)

・2021年
3勝1敗 防御率2.13 49奪三振 被安打23 被本塁打4 11四球 WHIP0.89

・2022年
3勝1敗 防御率4.05 28奪三振 被安打26 被本塁打3 10四球 WHIP1.08


■菊池雄星(ブルージェイズ)

・2021年
1勝2敗 防御率4.30 34奪三振 被安打29 被本塁打6 12四球 WHIP1.09

・2022年
1勝1敗 防御率4.15 27奪三振 被安打20 被本塁打4 17四球 WHIP1.42


■澤村拓一(レッドソックス)※12試合の登板時点で比較

・2021年
1勝0敗1ホールド 防御率3.38 16奪三振 被安打11 被本塁打3 5四球 WHIP1.20

・2022年
0勝1敗1ホールド 防御率3.60 7奪三振  被安打9  被本塁打1 3四球 WHIP1.20


■筒香嘉智(パイレーツ)※25試合の出場時点で比較

・2021年
打率.160(75打数12安打) 0本塁打 5打点  0盗塁 5得点 25三振 長打率.213 OPS.454

・2022年
打率.188(80打数15安打) 1本塁打 11打点 0盗塁 7得点 22三振 長打率.250 OPS.553

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ダルビッシュは昨年の後半から不調…