3月26日に青木真也と対戦する秋山成勲(写真提供・ONE Championship)
3月26日に青木真也と対戦する秋山成勲(写真提供・ONE Championship)

 シンガポールを拠点とするアジア最大の格闘技プロモーション「ONE Championship」。2011年の旗揚げから昨年で10年を迎えたが、その10周年記念大会「ONE X」が3月26日(土)シンガポール・インドアスタジアムで行われる。

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 大会は3部構成、全20試合のボリュームとなるが、中でも目を引くのが戦前から「虚構野郎」(青木)、「薄っぺらい」(秋山)と互いに罵り合う青木真也と秋山成勲の一戦。青木の挑発的物言いにさぞ苛立っているかと思われた秋山だが、「怒りなんてないです」と言う。試合まで20日、計量まで19日の秋山に話を聞いた(取材:3月6日)。

「今までで一番キツい減量ですね。この階級は今回で最後かもしれないです。キツ過ぎて。ちょっと安易に“行けるっしょ”みたいなノリで初めは行ったんですけど、いざやると、とてつもなくシンドくて、ほんと大変です」

 青木との試合はライト級(77.1kg)契約。ウェルター級(83.9kg)で戦ってきた秋山は、昨春エドゥアルド・フォラヤンとの対戦がライト級で決まるも、この試合を怪我で欠場。水抜きによる減量を禁じたONEで、今回が初のライト級戦となる。

「UFCとか今までやってた方が100倍ラクです。ONEの減量はほんとに大変。何回もやって慣れていればいいんですけど、1発目でいきなり青木選手かって思うところのストレスがやっぱりあります。2、3回慣らしたいっていうのが正直なところです」

 秋山は1975年7月29日生まれ、あと4カ月で47歳となる。

「(年齢を感じるのは)全部っすよね。睡眠、食事、代謝、あとは柔軟性、筋肉の力、スタミナ、47になると男性更年期障害も入るし、まぁ単純に“老い”っていうことですよね。47でやってみてください(苦笑)」

 キツくてシンドい戦いをこの歳になっても続けることについては次のように言う。

「どうなんですかね、求められれば、ですね。やはり需要、ニーズがあればっていうことなので、私がやりたいと言っても、ニーズがなければ、いくらSNSで発信したところで無理だと思うんです。やっぱり求められて初めて人は光ると思うし、そういった意味では、私がやりたくなくても、求められたら求められる方向に行くんじゃないかなと思います。少なからず世界中の人たちは“セクシー山”っていう形で私のことを応援してくれているので。なおかつ同世代の人たちから『ものすごい勇気をもらってる』っていう話を聞くだけでもやはり私の力になって、そこはニーズだと思っています」

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