アグリテックについて話を聞く渡邉さん(ニシム・オトマズキン提供)
アグリテックについて話を聞く渡邉さん(ニシム・オトマズキン提供)

 今回渡邉さんは、忙しいスケジュールの合間を縫って本大会終了後、さらに1週間イスラエルに滞在しました。彼女はイスラエルと日本の起業家女性ネットワーク(NEW-IJ)とともに、特に女性が率いる企業や技術関係の企業を訪問しました。彼女は特にサステナビリティーとイノベーションに強い関心を持ち、最新の食の技術(フードテック)や都市農業などのイスラエルの革新的なエコシステムで作られるアグリテックについて学ぶ機会を得ました。この2つの分野では、イスラエルは世界の指導的立場でもあります。

 またイスラエルに住む日本とイスラエルの両親を持つユースグループとも特別な会合が開催されました。イスラエルと日本の文化は大きく異なり、子どもたちは、異なるアイデンティティーを維持するという渡邉さんが抱えた同じ課題に直面するかもしれません。この会合での彼女の話にとても共感を持ち、また子どもたちにとって自信にもなったようです。

 最終日には渡邉さんの今回のイスラエル訪問を受けて、産業界や大使館などの人々が集まり彼女が体験したことを共有する場も設けられました。将来、社会のサステナビリティーに貢献していきたいと考えている彼女は日本やイスラエルそして世界を舞台にこれからも活躍していくことでしょう。

○Nissim Otmazgin(ニシム・オトマズキン)/国立ヘブライ大学教授、同大東アジア学科学科長。トルーマン研究所所長。1996年、東洋言語学院(東京都)にて言語文化学を学ぶ。2000年エルサレム・ヘブライ大にて政治学および東アジア地域学を修了。07年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士号を取得。同年10月、アジア地域の社会文化に関する優秀な論文に送られる第6回井植記念「アジア太平洋研究賞」を受賞。12年エルサレム・ヘブライ大学学長賞を受賞。研究分野は「日本政治と外交関係」「アジアにおける日本の文化外交」など。京都をこよなく愛している。

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Nissim Otmazgin

Nissim Otmazgin

〇Nissim Otmazgin(ニシム・オトマズキン)/国立ヘブライ大学教授。トルーマン研究所所長を経て、同大学人文学部長。1996年、東洋言語学院(東京都)にて言語文化学を学ぶ。2000年ヘブライ大学にて政治学および東アジア地域学を修了。2007年、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士号を取得。同年10月、アジア地域の社会文化に関する優秀な論文に贈られる第6回井植記念「アジア太平洋研究賞」を受賞。2012年、エルサレム・ヘブライ大学学長賞を受賞。研究分野は「日本政治と外交関係」「アジアにおける日本の文化外交」など。京都をこよなく愛している。

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