ヤクルトに天王山の3連戦で負け越した矢野燿大監督(C)朝日新聞社
ヤクルトに天王山の3連戦で負け越した矢野燿大監督(C)朝日新聞社
 神宮球場で阪神ファンのため息が漏れる。首位・ヤクルトとの天王山で1勝2敗と負け越し。10日の3戦目は15安打を放ちながら17残塁の拙攻で4-6と逆転負けを喫した。

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 首位・ヤクルトに3ゲーム差と突き放され、残り試合数もヤクルトの14試合に比べて11試合と3試合少ない。16年ぶりのリーグ優勝に向け、崖っぷちに追い込まれた。

「ヤクルトと阪神の3連戦を見ると、高津臣吾監督と矢野燿大監督の采配力の差を感じました。ヤクルトはスアレス、田口麗斗をベンチに入れて救援につぎ込むなど用意周到だった。一方、阪神は救援陣が不安定なのに、先発陣を早々と交代させるので試合終盤に苦しくなる。3戦目は3回2失点の先発・ガンケルに山本泰寛を代打で送り、二塁打で一時は逆転の足掛かりを作りましたがこういった采配が常に当たるわけではない。負けられない戦いであることは分かりますが、もっとどっしり戦った方がいい」(スポーツ紙デスク)

 1点差に迫られた直後の5回に高卒2年目左腕・及川雅貴が3連続四死球で1死もとれずに降板した。7日のDeNA戦でもソトに逆転2ランを浴びている。

「今年は岩貞祐太の不振で代役として奮闘してきましたが、最近の試合は疲労もたまっているのか制球がバラバラだった。結果論になりますが、登板させるべきではなかったと思います。3戦目に田口麗斗に対して糸井嘉男を代打に送って空振り三振しましたが、1戦目の対戦で空振り三振している。確率論で考えるなら代打の代打で右の原口文仁を起用しても良かった」(同前) 

 春先から独走し、6月には2位以下に最大7ゲーム差をつけて独走していたが、このまま突っ走れるほど甘くない。前半戦大活躍だった黄金ルーキー・佐藤輝明は相手球団に研究され、8月22日の中日戦(バンテリンドーム)から59打席連続無安打と絶不調に。サンズも快音が聞かれなくなり得点力が一気に落ちた。ただ長打以外でも得点を取れる術はある。

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矢野監督の采配に疑問が次々と…