18位の仙台も同じく極度の得点力不足に悩む。8月3日実施の延期分のG大阪戦も含めて3試合連続無得点で、勝点19(3勝10分11敗、得失点差-18)。8月14日の横浜FCとの“直接対決”ではボール支配率59%もスコアレスドロー。チーム全体としてゴールへの意識が足りず、攻撃は迫力不足だった。西村拓真、赤崎秀平のJで実績のある2トップ、さらにシーズン途中加入したカルドーゾ、オッティの外国人、8月12日にJ2長崎からの獲得を発表した富樫敬真らが奮起できるか。手倉森誠監督の思い切った采配も必要になる。キッカケがあれば好転する可能性は持っているが、再開後の戦いを見る限り、まだその兆しは見えていない。

 17位の湘南も停滞が続き、勝点21(4勝9分11敗、得失点差-7)の降格圏に沈む。再開後初戦の鹿島戦では先制点を奪いながら1対1で迎えた試合終了間際に痛恨の失点。続く名古屋戦も交代カードを切った後にゴールを決められて0対1。豊富な運動量が求められる“湘南スタイル”が後半に息切れし、「途中までは悪くない」も「終わって見れば勝点0」の戦いが続き、中断前も含めるとリーグ戦5連敗となった。DF杉岡大暉を呼び戻して守備のインテンシティは高くなったが、前線がウェリントン頼み。J1残留の16位とは勝点2差で、まだまだ巻き返すチャンスは十分にあるが、今後はルビン・カザン(ロシア)からの退団が発表されたMF齊藤未月を呼び戻す、あるいは浮嶋敏監督の解任に踏み切るなど、大胆なテコ入れが必要になるかも知れない。

 残留圏ギリギリ16位の徳島も、勝点23(6勝5分13敗、得失点差-12)と予断を許さない状況が続いている。リーグ戦再開初戦のG大阪戦で、ポヤトス政権下でベストとも言える試合を展開して2対1の勝利を収めたが、続く鹿島戦は0対3の完敗。依然としてスペイン人監督の戦術が浸透しているとは言えず、ボールを「持たされる」時間が長く、理想と現実のギャップに苦しんでいる。8月11日にFW一美和成を獲得し、さらに元ノルウェー代表FWバケンガとの移籍合意も発表。特に昨季ノルウェーリーグで15得点、今季も11試合で11得点を挙げているバケンガには、ユンカー(浦和)のような働きを期待。浮上へ向けた材料は用意している。

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