(データは2019年度、(3)(11)は18年度。「外国人留学生」は正規留学生で聴講生、研究生、交換留学生は含まない。「留学生派遣」は留学先で16単位以上取得し日本の大学の卒業要件として認められた学生。「幼稚園教員」「小学校教員」「中学・高校教員」は臨時的任用を含む)

 昨今、女子大はビジネス教育に力を入れている。

 昭和女子大は、2013年グローバルビジネス学部をつくった。20年には共立女子大がビジネス学部を設置し、「ビジネスを身近に体験できる東京・丸の内、大手町を徒歩圏とする都心のキャンパスを舞台に、あらゆるフィールドでリーダーシップを発揮できる女性の育成」を掲げている。同年、武庫川女子大も前述のように経営学部をスタートさせた。21年には園田学園女子大が経営学部を設置する予定で、「AIやロボットがこれまでの仕事を担い、働き方改革で女性の活躍するチャンスが増える時代。すべての女性が、もっと自由に、きらきらと、輝ける未来であってほしい」と訴える(引用は各大学ウェブサイトから)。

 一方、文学部系の旗色が悪くなっている。19年、聖心女子大は文学部を現代教養学部に改称した。正田美智子(上皇后)、緒方貞子、須賀敦子などが輩出した文学部という名前が消えたことに、さびしさを覚える大学関係者は少なくない。

 2020年現在、女子大は全国に76校ある。

 校名に「女子」「女」がつかない大学は、愛国学園大、桜花学園大、京都華頂大、金城学院大、尚絅大、聖徳大、千里金蘭大、津田塾大、東京家政大、東京家政学院大。19年、広島文教女子大は共学となり、広島文教大に校名を変更した。女子大でもっとも新しい大学は、20年開学の名古屋柳城女子大である。

【文中敬称略】(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫