放送作家の鈴木おさむさん
放送作家の鈴木おさむさん

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、さまざまなシーンで悩むことが増えたマスク着用問題について。

【図版】手作りマスクに安い布はNG!ドン小西が教えるマスク作り

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 堀江貴文さんと餃子店の問題がなかなか尾を引いていますが。マスク着用問題。なかなか正解がないので、僕自身困る時もある。

 先日、息子を保育園に送っていく時に、僕はマスクをするのを忘れてしまった。マスクするのを忘れたのに気づかない時ってありますよね。エレベーターに乗って、途中、マンションの住人の方が乗ってきて、そこで気づく。「しまった!マスク忘れた」と。そして一階に着くまで。なんでしょう、あのとんでもない罪悪感。その人は何にも思ってなかったかもしれないけれど、絶対心の中で「こいつ、マスクしてねえよ」と思うだろうし、思われても仕方ない。最近、公園とか歩いていて、マスクしてない人がちょっと増えた気がする。そういう時に「あ、マスクしてない」と思うわけですから、エレベーターの中で僕に対して「マスクしろよ!」と思われても仕方ない。

 東京FMでラジオをやっているのですが、一階で検温とマスクチェックをする機械があります。その機械に顔を向けると検温してくれて、マスクをチェックする。マスクしてないと入れないし、先日は、僕が鼻を出していたため、機械が赤くなり「ブーブーブー!」と犯罪者を見つけたような色と音。焦りました。

 いやー、生きてきてマスクで罪悪感を感じる瞬間が増えましたね。

 でも、マスクを外す瞬間も増えてきましたよね。居酒屋さんでも一カ月前に比べると、だいぶ人が増えてきました。店内ではマスクを外している。

 こないだ、僕のオンラインサロンのメンバーと居酒屋でオフ会をしました。8人くらいの方とお酒とご飯を楽しんだのですが、あとから来たA君。参加したのに、ずっとマスクを外さないのです。みんなでお酒を飲んでいるのに、マスクを外さず、お酒を飲むときに、マスクをズラして飲んでいるのです。しばらくの間は何も言わなかったのですが、さすがにみんな気になってる様子だったので、「マスク、はずさないのかな?」と優しく聞きました。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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マスク外せハラスメント?