越川優の挑戦は成功するのか… (c)朝日新聞社
越川優の挑戦は成功するのか… (c)朝日新聞社

 2020年8月3日、現役のプロビーチバレーボール選手でありながら、V2リーグに所属するヴォレアス北海道への入団を発表した元日本代表男子チームの主将・越川優。過去を振り返ってみても、インドアのバレーボール、ビーチバレーボール両方をトップレベルで兼務する選手は前例がない。V2リーグ開幕を待つ越川に今後のビジョンを聞いた。

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 今からおよそ3年前、2017年1月に体育館で行うバレーからビーチへの転向を電撃発表。1年目に国内ツアーで入賞を果たし、2年目のツアー開幕戦では優勝を果たした。以後、ワールドツアーを転戦しポイントを積み重ね、日本の強化指定選手として主要な国際大会にも出場してきた。

 本来なら、東京五輪の出場チームを決める代表決定戦にも出場予定だった。だが、周知のとおり、新型コロナウイルスの影響で五輪が延期。緊急事態宣言が下され、活動の自粛が余儀なくされた。すでにこの時点で、越川の脳裏では目標の転換が起き始めていた。

「北京五輪のときは、何も知らない状態で出て何もわからないままケガして終わっていました。だから東京五輪は出ることにベストを尽くすのではなく、五輪で戦うことにベストを尽くしたいと思ってやってきました。けれど、活動自粛期間中は動いていないからなのか、身体に痛みが出て状態はよくなかったんです。またコロナ禍でスポンサーさんが減り、円滑に強化できないという危惧もありました。ベストな状態で挑めないとわかった時点で目標が崩れていきました」

 しかし、行き詰った瞬間、越川は新たにやってみたいことがあふれ出てきたと語る。

「先日開催した『YuMe~夢~バレーフェスタ2020』もその一つでした。今まで自分がやってきたことを生かしてバレー界全体に貢献していきたいと思いました。チーム運営やスクールの開設に興味があり、そんなときにディスカッションしたのが、ヴォレアス北海道を運営する株式会社VOREASの社長・池田憲士郎氏でした。話を重ねていくうちに選手としてやってみませんか?とオファーを頂きました。現時点ではどこまでできるかわからないけど、必要とされているならやってみようと決意しました」

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再びインドバレーの世界に舞い戻った越川