千葉と成東とを結ぶ路線バスは、1987年2月に千葉東金道路を経由する「フラワーライナー」を新設、従来の126号経由は減便となった。1995年4月には京成バスからフラワーバスに運行が移管されたが、路線そのものはいまも健在だ。千葉~成東は50~80分に1本(126号経由)と1時間に1本程度(フラワーライナー)で、かつてより減ってはいるものの、ICカード精算時に運賃を50円割引く(660円を610円)など、JRとの競合を意識していると思われる施策も打ち出されている。

 かつてのバスターミナルは思い出の物件となったが、千葉駅前からは近距離バスのほか中長距離路線バスがいまも盛んに発着している。成東のほか九十九里沿岸の片貝駅、安房鴨川、館山、成田空港、幕張新都心など県内をはじめ、京都駅や名古屋駅、なんばなどとの間をバスが結ぶ。JRと京成、千葉都市モノレールのジャンクションでもあり、交通の要衝としても興味深い駅だ。(文・植村 誠)

植村 誠(うえむら・まこと)/国内外を問わず、鉄道をはじめのりものを楽しむ旅をテーマに取材・執筆中。近年は東南アジアを重点的に散策している。主な著書に『ワンテーマ指さし会話韓国×鉄道』(情報センター出版局)、『ボートで東京湾を遊びつくす!』(情報センター出版局・共著)、『絶対この季節に乗りたい鉄道の旅』(東京書籍・共著)など。