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【検察トップの人事権は誰が持つべきか】 改正案は「指揮権発動の制度化」と早大・水島朝穂教授

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井上啓太dot.#安倍政権
「指揮権発動の制度化」だと警鐘を鳴らすのは、早稲田大学・水島朝穂教授(c)朝日新聞社

「指揮権発動の制度化」だと警鐘を鳴らすのは、早稲田大学・水島朝穂教授(c)朝日新聞社

 ツイッター上で500万件以上ツイートされ、騒動となった「#検察庁法改正案に抗議します」。ことの発端は約4カ月前にさかのぼる。

【写真】黒川弘務・東京高検検事長

 安倍晋三内閣は1月31日、東京高検検事長の黒川弘務氏(63)の定年延長を閣議決定した。森雅子法相はその後、国家公務員法の規定を用いて定年延長できると説明したが、野党やマスコミからは「検事総長人事に絡んで政権の政治的意図が働いたのではないか」という批判が集まった。

 この閣議決定について、憲法・法政策論専門の早稲田大学・水島朝穂教授はこう指摘する。
 
「検察の定年については、検察庁法22条で『検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する』と定めています。国家公務員法を適用するのは無理があるし、政府は過去に『検察官と大学教官は、(検察庁法などで)既に定年が定められている。(国家公務員法の)定年制は適用されない』と答弁している」

 そこまでして、黒川氏の定年延長を閣議決定したのはなぜなのか。水島教授は強い口調で憤る。

「現検事総長の稲田伸夫氏(63)がこの7月、慣例に従い約2年の任期で退任すれば、後任は7月に定年を迎える名古屋高検検事長の林真琴氏(62)になるのが順当です。ところが、2月に定年を迎える黒川氏は、官房長や事務次官など、政治まわりの経歴で評価されてきた人物。安倍政権が検察トップを“トモダチ化”して、検察を私物化しようとしている。こんな露骨なやり方は、まともな法治国家ではあり得ません」

 そして今回、議論となっているのが「検察庁法改正案」である。改正案では、これまで63歳だった検察官の定年を一律65歳に引き上げ、最高検の次長検事などには63歳で役職を去る「役職定年」の規定を新たに設けた。そのなかで批判を集めたのが「22条2項」の規定だ。検事総長などについて、内閣が必要と認めれば定年以降もその役職のまま在職できる、という規定である。


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