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お笑い芸人のカンニング竹山さんは、台湾のネット事情に触れ、「黒船に驚いた人たちのようなカルチャーショックを受けた」という。
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先日、仕事で台湾に行っていました。そこでいろいろと取材していたんですが、台湾ってテレビのチャンネル数が100以上あって、視聴率は1%取れれば御の字らしいんですよね。しかも見ている人はだいたい年配の人たちで、若者はもっぱらネット動画らしい。台湾でも圧倒的にネット文化が進んでいて驚きました。欧米だってケーブルテレビが主流で、NetflixやAmazonなどの配信番組が人気だし、こういった世界基準からすると、日本のメディアはかなり独特なんだなと感じます。
日本は動画配信をとっても、「日本独自のもの」が発展していく傾向があります。全世界でサービスを展開しているNetflixやAmazonはもちろん人気だけど、国内に特化した放送局に安心感があったりする。それは島国の文化なんだと思います。
それが悪いと言うつもりはなくて、日本独特の良い空気があるし、僕はそれがやっぱり好きだなと思う。台湾旅行は「食」と「マッサージ」だと言われ、日本人観光客も20代後半~40代ぐらいの女性や母娘2人旅という感じの方がたくさんいましたが、建物の造りも料理の味も、何もかもが雑だなと思ってしまうんですよね……。観光地好きとして言わせてもらえば、食事も8割はまずい(笑)。雰囲気に騙されているだけだと思う。それに、飲食店の店内とかトイレが汚いのも嫌なんですよね。
日本がそれだけ細やかで良い国だということ。ただ、メディアが置かれた状況や、テレビ・新聞・ラジオなどの報道も独特すぎることはあるんじゃないかという点は、知っておかなきゃいけないと思います。例えば、メディアにお金がなかったりして、スポンサーの意向が強く反映されるようになっていますが、それによって報道の自由があるように見えて、実は報道できないことが多くなっているんじゃないか、とか。そういった“規制”も、日本経済が影響していると思うんです。