車両浸水被害は300億円以上 北陸新幹線復旧が長期化するこれだけの事情 (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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車両浸水被害は300億円以上 北陸新幹線復旧が長期化するこれだけの事情

平賀尉哲dot.#北陸新幹線#鉄道
10月16日、水が引いた車両基地(C)朝日新聞社

10月16日、水が引いた車両基地(C)朝日新聞社

10月13日早朝、水没した北陸新幹線の車両(C)朝日新聞社

10月13日早朝、水没した北陸新幹線の車両(C)朝日新聞社

 では、全線開通すればダイヤが台風直撃以前に戻るのかといえば、3分の1の車両が浸水したため車両が足らない。他の新幹線から車両を回そうにも、前述の連続30‰勾配や異周波数に対応していなければ走行できない。また、被災した長野新幹線車両センターの復旧具合も気になるところだ。

 新幹線車両は「30日または当該車両の走行距離が3万キロメートルを超えない期間のいずれか短い期間」での検査が法律で義務づけられている。W7系はJR西日本の白山総合車両所で検査・メンテナンスを行うが、長野新幹線車両センターが機能しないとE7系は東北新幹線や上越新幹線の車両基地に回さねばならなくなり、さらなる車両不足が起こりえる。これらも考慮して特別ダイヤが組まれるだろうが、E7系・W7系の復旧の見通しは立っておらず、北陸新幹線の受難は長期化しそうだ。

○平賀尉哲(ひらが・やすのり)/1964年、徳島県生まれ、三重県育ち。鉄道雑誌の編集部に勤務し、2008年にフリーランスの編集者、ライターとして独立。「週刊JR/私鉄 全駅・全車両基地」(朝日新聞出版)、大手私鉄を各社ごとに取り上げて前面展望映像のDVDと詳しい車両紹介、歴史などを記した「完全データDVDBOOK」シリーズ(メディアックス)の企画・編集・執筆に携わる。車両に乗って旅をしているだけで幸せになる「乗り鉄」派である。スキューバダイビングの経験も長く、インストラクターの一歩手前までのライセンスを所有する。


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