だが、このスカウトが数年前から最も重点的に調査している選手は筒香、秋山、柳田ではなかった。

楽天の則本(昂大)ですね。今年で3年契約が切れるのでオフにメジャー挑戦する可能性が十分ある。三振奪取率も高いし、投げっぷりがヤンキースの田中を彷彿とさせる。昨季の成績はあまりよくなかったですが、評価が下がることはありません。多くの日本人投手がメジャーでも結果を残していることも有利に働いていると思います。来オフは争奪戦になると思います」。

 2年連続で沢村賞を獲得した巨人の菅野智之の評価はどうだろうか。

「菅野は能力的には申し分ないです。今すぐメジャーに来ても2ケタ勝利は勝てます。ただFA権を最短で取得するのも21年シーズンと少し先です。巨人がポスティングシステムを容認すれば則本以上の争奪戦になるでしょうけどね」日本人メジャーリーガーは野手より投手の方が活躍のイメージがわきやすいことが、評価基準にも影響しているかもしれない。(今中洋介)