リーグ最少失点の守備を支え、連覇に貢献した川崎・谷口彰悟(写真:getty Images)
リーグ最少失点の守備を支え、連覇に貢献した川崎・谷口彰悟(写真:getty Images)

 2018年のJリーグは、前年にギリギリのところで残留したサンフレッチェ広島がロケットスタートに成功し、まさかの首位独走。しかし気がつけば、川崎フロンターレが攻守に圧倒的な強さを見せて先頭を走り、連覇を遂げた。一方で、残留争いは熾烈を極め、例年にない高い勝ち点水準で多くのクラブに降格の可能性が残り、最後の最後まで結末の読めない手に汗握る展開となった。そんな白熱の一年となった今季の選手のパフォーマンスを各ポジション別に振り返り、格付けを行った。今回は「GK・DF編」をお届けする。

*  *  *

【GK】
1位:権田修一(サガン鳥栖)

 終盤に監督交代も経験した鳥栖で抜群の存在感を示してゴールマウスを死守した。ビッグセーブも多かったが、最終ラインのカバーリングやフィードなど、目立たないところでも安定したプレーでディフェンスラインを支えた。加入した昨シーズンもパフォーマンスは悪くなかったが、さらに研ぎ澄まされており、ロシアW杯後の森保ジャパンで日本代表に定着したのも頷ける。

2位:チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)

 リーグ最少失点の立役者であり、身体能力を生かしたシュートセーブはもちろん、安定したハイボールの処理で守備陣を支えた。とりわけクロスボールに対するキャッチングが多く、危険なシーンでは大きくペナルティエリア外にパンチングするなど、相手の二次攻撃を許さなかったことが失点数を減らす大きな要因になったはずだ。

3位:クォン・スンテ(鹿島アントラーズ)

 アジア王者に輝いたACLなど過密日程の中で曽ヶ端準とターンオーバーしていたこともあり、リーグ戦は27試合の出場だったため3位としたが、出場した試合での存在感は絶大だった。ゴール前の難しい状況でも相手FWを制してボールをはじき返し、至近距離のシュートにも対応。劣勢時になるほど頼りになる守護神として存在感を示した。シュートを止める前に枠に蹴らせないポジショニングも効果的だった。

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好パフォーマンスで代表に選ばれたあの人も…