そんな状況を選手も感づいていたようだという。

「丸がでかい金でやってくると噂ですよ。菅野が最終戦で先発しなかったのも、来年もあるので、あまり無理させたくない。菅野と姻戚関係の原氏が監督になるから、余計にフロントが気を使っていましたね」(同前)

 20日に帰京した高橋監督は「しばらく休みたい」と語っているという。

 一方、阪神も今年まで指揮をとった金本知憲監督が電撃辞任してから、わずか4日で矢野燿大新監督が決まった。

 シーズン終盤までは、金本監督が続投という方向で来年の組閣も進んでいたが、突然の退任劇の裏に何があったのか。

「昔の阪神なら金本監督続投でよかった。だが、いま阪神は阪急との経営統合で、自ら決定権がない。最下位とあってさすがに阪急側から何もしないのかと言われ、甲子園最終戦に急遽、金本氏を呼び出して、やめてくれと言い出した。当初、金本氏は渋ったが、交渉の末、仕方なく身を引くことにしたそうだ。とりわけシーズン終盤に、金本氏がファンから罵声をあびせられ、つかみかかろうとしたシーンがインターネットで出回ったのが響いた。動画は瞬く間に拡散。阪急側から、どうなっているんだといわれ、阪神側は何もいえなかったそうです。多くの抗議電話やメールがあったそうで『株価にも響くじゃないか』と阪急側が怒ったそうだ」(球団関係者)

 急な交代劇だったので後任がいない。そもそも金本氏を監督に据えたのは、スター性だったという。観客動員、グッズなど人気監督なら数字が桁違いにアップする。そこで、監督候補にあがったのは、意外な人物だった。

「当初は掛布さんの名前が出た。だが、阪急側がいい顔をせず、仕方なく、二軍監督で来シーズンから1軍コーチの予定だった矢野を急きょ、昇格させた」(前出の球団関係者)

 新監督の下、巨人、阪神の来シーズンはどうなるのか?(AERA dot. 取材班)