本田圭佑が挑むカンボジアサッカーの現実…平均月収はゼロ~6万円、平均観客300人のチームも【元川悦子】 (2/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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本田圭佑が挑むカンボジアサッカーの現実…平均月収はゼロ~6万円、平均観客300人のチームも【元川悦子】

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本田圭佑 (c)朝日新聞社

本田圭佑 (c)朝日新聞社

 こう語るのは、2017年からカンボジア1部でプレーする鈴木雄太(G.C National Police FC)。カンボジアには目下、15人程度の日本人選手がいるが、彼らの間でも本田監督就任は前向きに受け止められているようだ。

「本田さんが来ることで、日本人にカンボジアサッカーへの興味を深めてもらえるのはプラスだと思います。観光ついでにサッカーを見る人が出てきたり、僕らを知ってもらえる機会も増えるかもしれない。実際、今のチームの平均観客数は300人くらい。人気のあるボンケットFCやプノンペン・クラウンは2000人くらい入りますけど、本当にお客さんが少ないのが実情です。代表も日本と戦った2015年はナショナルオリンピックスタジアムに5万人が入るくらいの熱気だったと聞きますけど、最近は2~3万人がせいぜい。ただ、本田さんの就任で、今回のマレーシア戦は超満員になることもあり得ますね」と鈴木はサッカー熱の上昇に期待を膨らませる。

 本田はすでに2016年11月、自身が経営するソルティーロファミリアサッカースクールのカンボジア校を開校。12月には当時2部のシェムリアップ・アンコールに経営参画し、ソルティーロ・アンコールFCと名称を変更して運営に関わってきた。ただ、同クラブは今季1部(12チームで構成)に参戦しているものの、現時点で10位。まずはクラブの基盤固めを優先している様子だ。そうやってクラブ経営に関わりつつも、本田はカンボジア代表の底上げを図り、同国の文化を世界に発信したいという思いが強かったのだろう。それが今回の新たな大胆チャレンジにつながった理由のひとつかもしれない。

 カンボジア代表を含めた同国サッカー界の環境は正直言って険しい。現地日系メディアの「カンボジア情報サービス」でゼネラルマネージャーを務める狩野宏明氏はこう語る。

「日本戦のあった2015年はカンボジア代表史上初のワールドカップ2次予選進出を果たし、クラブレベルでもボンケットFCが東南アジアの国際大会で躍進したこともあって、空前のサッカーブームでした。でもその後、2019年アジアカップ(UAE)3次予選敗退などで人気が下降気味。代表がコンスタントに結果を残せていないのはやはり1つの足かせになっています。選手たちの環境もそこまで恵まれているわけではない。カンボジア人選手の平均月収はゼロ~500ドル(約6万円)程度、トップレベルでも1000ドル(約11万円)行くか行かないかだと推測されます。近年の急速な経済発展で、一般人の方がサッカー選手よりも給料が高いケースが多くなっていて、それもサッカー選手人気の低下につながっています。同じ東南アジアのタイ、ベトナム、マレーシアなどに比べると厳しい。力のある外国人選手もなかなか来ませんし、レベルアップしづらい状況にありますね」



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