――そういう経験が、いまのワンワンのキャラクターにも出ているわけですね。



 そう、どちらかというと一人芝居なんです。

――これまでにも『ONE PIECE』のブルック役や、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラム役など、声優の仕事もされていますが、そのきっかけは?

 最初は食べるためでしたね。「たんけんぼくのまち」が終わったのが34歳のころ。アルバイトと貯金を切り崩して生活していて、このままだと食べていけないと思ったので、たまたま芝居を見に来てくださった声優事務所のマネージャーさんに声をかけられてラジオのCMに出させてもらったんです。当時はバブル期で30秒や1分のCMを演じただけでいままでアルバイトした数倍のお金をいただけて、これはいいなと思って(笑)。事務所に入って本格的にやろうと思ったのは30歳過ぎてからです。

――「いないいないばあっ!」は2016年に20周年を迎え、ワンワン以外にも「パクパクさん」や「パクコさん」など、チョーさんなしでは成り立たない番組になっています。

 僕はラッキーですね、ありがたいことです。だから、自分以外の人が「ここが合ってるよ」「チョーさんやってよ」って言ってくれることは、信じたほうが良いって思っています。30何年やってきてようやくわかりました! 自分を過信しちゃいけないって(笑)。

――番組では結構激しいダンスや屋外を走るシーンもあり、コンサートでは全国各地を回っています。体力維持の方法は。

この仕事を始める前から、日課として毎日10キロ走っているんですが、体力維持の方法はそれだけですね。

――この仕事を通して、伝えたいことや叶えたいことは。

 実は、それもない!(笑)だって子どもたちに夢を与えるとか、こんな思いを持ってほしいとか、そんな偉そうなこと言えないですよ。おこがましいというか。自分がやってて楽しいからやっているんです。こちらはエネルギーを出すだけで、それを受けて止めてくれたら嬉しい。
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お父さんお母さんに感じる変化とは?