最初から、松居さんの巧妙な心理作戦だったのではないかとも岡野さんは分析する。

「船越さんはおそらく欲がない人ですから『お金なんかいらないから騒がないでほしい』と言うだろうと先回りして考えていたのでしょう。自分の芸能人生をなげうってまでインターネットの動画や英語を駆使し、これには業界のプロたちも驚いています。女優、タレント業の次は離婚カウンセラーになってほしいですね」

 一方、船越サイドはこう話す

「離婚の調停で慰謝料が認められなかったのは、もともとそういう騒動(浮気)はなかったということじゃないですか?松居さんは最初からわかっていらっしゃったと思います。報道陣も知っていたんじゃないですか」

 2人の離婚成立が明らかになったのは14日夕刻。船越氏の所属事務所が各メディアに通知したが、松居氏はこれに対抗するように、同日午後6時半過ぎ、自身のオフィシャルブログに『マスコミの皆様へ緊急なご連絡』というメッセージをアップ。

<実は約束事が 破られました 家裁、調停委員の方の前で 厳粛に お約束したことなんですよ 本当に驚きました こんなに驚いたことは 久しぶりです><大変な事態に 松居は陥っております 朝からスポーツ紙 そして、自宅前にはマスコミ様 いや!調停委員の方の前での 約束が破られたのですから 焦っちゃいますよねぇ>などと綴り、15日朝に記者会見を開くことをメディアに通知。

 2人の離婚は無事、成立したが、両サイドにしこりが残っていることをうかがわせた。

 松居氏の名誉毀損については船越氏の所属事務所との裁判がまだ、続いている。

 「弁護士によると仮に(名誉棄損で)支払い命令が出たとしも、300万円程度。財産の何十億に比べたら、大した金額ではありません」(前出の岡野さん)

 はたしてこの世紀の離婚劇の勝者はどちらだったのか。(AERA dot.編集部/西岡千史、金城珠代)