【7月】 千代の富士(九重親方)が61歳で死去
 闘病を続けていた、元横綱千代の富士の九重親方が膵臓がんのため、61歳で死去した。1981年に26歳で横綱に昇進すると、歴代3位となる31度の優勝を記録し、1989年には角界初の国民栄誉賞を受賞。引退後は九重部屋を継承し、元大関千代大海を育てるなど、角界に貢献してきた。

隆の里や小錦と名勝負で一時代を築いた千代の富士は、紛れもなく昭和最後のスーパースターと言える存在だった。

【8月】 “生きる伝説”イチローがMLB通算3000本安打達成
 マーリンズに所属するイチローが8月7日のロッキーズ戦でメジャーリーグ史上30人目となる通算3000安打を達成した。

米国生まれ以外の選手では過去に4人しかいない偉業で、何かと物議を醸す発言を繰り返してきた、ピート・ローズ氏も「途方もない打者。殿堂入りに値する」と賛辞を惜しまない。イチローは今季中に記録を3030安打(歴代25位)まで伸ばし、来季以降もどこまで記録を伸ばせるのか、引き続き注目される。

リオ五輪、体操男子が団体で3大会ぶりの金 内村は逆転で五輪連覇
 近年中国に水をあけられていた日本体操団体が、2004年のアテネ五輪以来3大会ぶりに金メダルを獲得した。

個人総合においても“絶対王者”内村航平が、最終種目の鉄棒まで2位というピンチから会心の演技をみせて大逆転。腰を痛めるアクシデントを乗り越え、五輪2連覇を達成した。ひねり技の天才、白井健三(20)も活躍を見せた今大会、東京五輪での団体連覇が期待される。

リオ五輪、“霊長類最強女子”がまさかの敗北… 吉田沙保里、4連覇ならず
 レスリング女子53キロ級決勝で吉田沙保里が米国のヘレン・マルーリスに敗れ、銀メダルを獲得。念願の五輪4連覇はならなかった。

ここまで無敗街道を突っ走ってきた“霊長類最強女子”は「申し訳ないです」「ごめんなさい」を繰り返し、人目もはばからずに泣きじゃくった。負けてニュースになる吉田も凄いが、悔しさや悲しさを素直に表現したそのすがすがしさに、日本中から多くの励ましの声が寄せられた。

バトンで夢つなぐ! 陸上男子400mリレー歴史的な銀メダル
 陸上男子400メートルリレー決勝で日本(山県亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥)はジャマイカに次いで2位となり、銀メダルを獲得した。

2008年北京五輪の銅メダルを上回り、陸上トラック種目での銀メダルは1928年アムステルダム五輪の人見絹枝以来、実に88年ぶりという快挙。アンカーのケンブリッジ飛鳥が、ジャマイカのウサイン・ボルトに次いでゴールした瞬間、日本列島は朝から興奮と感動に包まれた。

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