会社の上司や部下なら、一歩オフィスを出れば、オフタイムは他人同士。しかし、恋人や伴侶なら、そうはいかない。岡田氏の著書から、パートナーが回避性であった場合の対処法も押さえておこう。大きな決断を避ける回避性の人との関係は、大したケンカもなく、ずるずる続くものの、結婚などの大きな決断には踏み切れない。相手が動くのを待っていると、一向に次に進まない。では、恋愛を成就させるにはどうすればいいのか。通い婚や同棲などを経て、既成事実を作ってしまいなさいと岡田氏は言う。回避性の人は、責任や負担が増えることにはつい尻込みしてしまうが、既成事実となってしまうと、仕方ないと受け入れ、むしろ現状を維持しようとするからだ。

 また、配偶者として、回避性の人は、家事や育児をはじめ、親戚付き合いなどを、面倒ごとだと敬遠することが多い。そんなときにも、やはり大事なのが既成事実にしてしまうこと。役割、当番を決め、ルーティーンにすればよいと岡田氏は指摘する。そうしておけば、言わないでもやってくれるようになる。

 とにかく大事なのは、急に責任を負わせたり、決断を迫ったりしないこと。回避性の人は、それだけで及び腰になってしまう。追い詰めず、知らぬ間に既成事実化して、不安や抵抗を抱かせないままに、事実に慣れさせてしまうことが肝心のようだ。