おせち料理は本来、大晦日の夜から元旦にかけて食べる「年迎え料理」だった(写真はイメージ)
おせち料理は本来、大晦日の夜から元旦にかけて食べる「年迎え料理」だった(写真はイメージ)
好きなおせち料理について上位3つまで選んでもらった(株式会社ドゥ・ハウス提供)
好きなおせち料理について上位3つまで選んでもらった(株式会社ドゥ・ハウス提供)
正月料理に飽きたときに食べたくなるものを上位3つまで選んでもらった(株式会社ドゥ・ハウス提供)
正月料理に飽きたときに食べたくなるものを上位3つまで選んでもらった(株式会社ドゥ・ハウス提供)

 お正月の三が日に食べるとされている「おせち料理」だが、本来は大晦日の夜から元旦にかけて食べる「年迎え料理」で、現在でも一部の地域では「年取り料理」として食べられている。時代の流れに沿って、おせち料理は重箱に詰められるようになり、お正月に来客をもてなす料理へと変化したといわれている。

 昔はすべて手作りしていた家庭も多かったが、最近では百貨店やスーパーで販売するおせちも人気だ。「肉おせち」や「スイーツおせち」「ハラルおせち」といった変わり種も多く、おせちの世界もさまがわりしている。さまざまな種類があるだけに、最近ではどんなおせち料理が人気なのだろう?

 株式会社ドゥ・ハウスが行った、全国に住む20代~60代の男女を対象にしたアンケートによると、好きなおせち料理ベスト3に選ばれたのは、数の子、黒豆、伊達巻と、意外にも定番のおせち料理だった。さらに3位以下も、栗きんとんやローストビーフ・ローストポーク、煮しめなどが続いた。

 そもそもおせち料理には、豊作や家内安全、子孫繁栄などの願いが込められていて、一品一品に意味がある。お正月にしか食べない特別な料理ともいえるが、一方で、たくさん作ったものを正月三が日、食べ続けるのが伝統だ。

 しかし、どんなに好物でもお正月の三が日に同じものを食べ続けるのは辛い。「おせちもいいけどカレーもね」というCMが話題を呼んだこともあったが、最近ではおせちに飽きたら何を食べるのが定番なのだろう。

 同調査によると、1位はラーメン・カップラーメン(32.2%)、2位はカレー(29.8%)、3位は寿司・刺身(18.7%)という順位となった。

 1位に選ばれたラーメンは、50代を除く全ての年代が1位に選んでいて、現代の国民食としてすっかり定着したといえそうだ。特に、お屠蘇と称して明るいうちからお酒を飲む人も多いお正月には、締めとしての「ラーメン」が恋しくなるのかもしれない。

 2位のカレーは、前述の「おせちもいいけどカレーもね」というCMの影響なのか、不動の人気を誇っている。このCMは1976年から放送され、最もその影響を受けているであろう50代が、カレーを1位に選んでいる。

 年代別では、意外にもラーメンを選んだ20代が少なく、ピザや焼き肉、ハンバーグ・ハンバーガーといった、和食以外を選ぶ傾向が強かった。また、50~60代にはやはり、寿司・刺身、そば・うどん、鍋料理といった和食が人気だった。

「おせち料理に飽きたら何を食べよう」と考えながらおせちを食べるのも一興かもしれない。