「私とご主人の体形がほぼ同じなので、彼女の自宅に行った際は、すぐご主人のパジャマに着替えさせて貰っています。最初はちょっとしたホテル気分を味わうためという彼女の遊び心だったのですが、ホテル以上にくつろげてリラックスできます」

 夫のパジャマを不倫相手に着せるには訳がある。マイコさんひとり、普段着のままリラックスして、相手男性がスーツ、あるいはカジュアルといえども「よそ行き」の服装ではやはり落ち着かない。相手男性に夫のパジャマを着せれば、夫と過ごす日常を再現できる。ゆえに不倫という非日常の時間も、とくに気負うことなく楽しめるからだ。

「彼に求めるのは燃えるような恋愛ではなく、楽できる、素のままの自分で女性として接して貰うことです。外での逢瀬ではそれは難しいです」

 マイコさんが語る、この“楽”さこそ、ウチ来る不倫の鍵かもしれない。

 大阪府で地元金融機関に勤務する5歳年上の夫と2人で暮らすジュンコさん(44)は、このウチ来る不倫ならではの“楽”さをこう明かす。

「もともとインドア派、昔、流行った言葉ですがカウチポテト族(※注)なんです。ラブホテルでもシティーホテルでも、やはり外、どうにも落ち着きません。自宅なら落ち着けるし、彼が来るといっても普段着にちょっとおしゃれする程度で大丈夫ですから」

 ジュンコさんもマイコさんと同じく、主婦業に軸足を置きつつも自宅で週に3日ほど、英語塾を開く“ちょいキャリ”のひとりだ。もともと自身が営む英語塾の教え子だったという3歳年上の大学非常勤講師男性とウチ来る不倫の関係になってから、かれこれ3年になるという。続けてジュンコさんが語る。

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