会社から逃げることは敗北ではない! 今“逃げ場”が必要な理由 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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会社から逃げることは敗北ではない! 今“逃げ場”が必要な理由

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『人生の<逃げ場>会社だけの生活に行き詰っている人へ』(朝日新書)上田紀行著定価:821円(税込み)Amazonで購入する

『人生の<逃げ場>会社だけの生活に行き詰っている人へ』(朝日新書)
上田紀行著
定価:821円(税込み)
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 2015年12月から改正労働安全基準法に基づき、うつ病などメンタルヘルス不調の予防や、職場の環境改善を目的としたストレスチェック制度が導入される。今やメンタルヘルス対策は無視できない社会的な問題となっている。なぜこんなに“生きづらい”世の中になってしまったのだろうか?

「今私たちが直面している生きづらさの理由については、いろいろな切り口から考えることができますが、少なくとも会社で働いている人たちやその家族に関していうと、『これまではそれなりにうまく機能していた日本型の単線社会が、完全に行き詰ってしまったこと』が大きな要因としてあげられます。単線社会とは一言で言えば、会社を唯一の拠り所として成り立っている社会のことです」

 著書『人生の<逃げ場>会社だけの生活に行き詰っている人へ』の中でこう述べるのは、文化人類学者の上田紀行氏だ。上田氏は本書の中で、この生きづらさから抜け出すためには、「逃げ場を作る」こともひとつの手段であると提案している。

 上田氏は生きづらさの背景に、高度経済成長期以降、地元に留まって家族で農家などの自営業にいそしむ労働スタイルから、都市部で会社に雇用されて賃金を得るサラリーマン的な労働が主流になったことを挙げている。

 こうした労働スタイルの変化によって、労働者とその家族が、職場に近い縁もゆかりもない土地で暮らし続け、核家族化を進行させ、地域コミュニティを空疎なものにした。また、代々、受け継がれてきた宗教は、次第に葬式や法事、お盆などといった慣習に変化し、形だけのものに成り果ててしまった。


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