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介護の準備本 家族間の事前確認のコミュニケーションにも

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 内閣省が発表する高齢社会白書によると、“高齢化率”(65歳以上の人が総人口に占める割合)は平成19年(2007年)には21%以上「超高齢社会」に突入、その勢いは加速し続け、昨年は25.1%に上った。一方、総人口は減少化。dot.読者にも多い団塊ジュニア世代(1971年から1974年に生まれた人)が75歳になる頃は、現役世代(15~64歳)1.3人で高齢者1人を支える時代だと推計される。

 2013年の厚生労働省の「国民生活基礎調査」では、介護する人も65歳以上という「老老介護」の世帯割合が5割を超えたと発表。

「高齢化社会」という言葉を聞かない日は無く、少子化と合わせて年金や介護保険など制度が疲労しているのは、すでに明白な現実とも言える。加えて伝統的に国も社会も「介護は家族の責任」と考え、「介護をするのは当たり前」というスタイルを変えていないために、それに追い詰められた介護者が、疲れから様々な病気になったり、事件を起こしている。

 そのような社会の状況を反映してか、さまざまな「高齢化社会」本、「介護」本も出版されるようになってきている。

 介護コンサルタントの中村寿美子(ミサワホームグループのニュー・ライフ・フロンティアが運営する「有料老人ホーム・介護情報館」の館長)氏が執筆した『親の介護が必要になった時にやるべきこと』(PHP)も、そのような1冊である。30代に介護が始まり、舅、姑、夫、実母、実父の5人を認知症、癌、心筋梗塞などで看取り、寝たきりや長期入院の看病などの介護と格闘生活をしたという著者だけに、制度やお金など経済面、介護の種類、施設情報、親子間のメンタル面まで、介護の現在を細やかに書いている。中村さんは、この本の中でいざ介護が必要になった時に慌てないよう、準備リストをチェックしていくことを勧めている。

 落合恵子(クレヨンハウス主宰)さんは、『母に歌う子守歌』(朝日新聞出版)で、パーキンソン病やアルツハイマー病などにかかった母親の介護の日々を綴った。外出仕事の時だけヘルパーに委託し、自宅介護を全うしたことでも知られる。自宅介護は母親の希望でもあり、自身も母親と二人の時間を望んだ選択だった。落合さんも、「介護者の『ホッ』が、介護されている人の『ホッ』につながるよう、ときには自分ひとりの時空をもつこと」と促す。

 人間が歳を取る以上、介護したりされたりするのは、ある意味当たり前とも言える。いずれ必ず付き合わなければならない話なのであれば、早くから状況を想定して、あらかじめ準備をしておくことが重要なのかもしれない。


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