消費増税の軽減政策として導入されるキャッシュレス決済時のポイント還元制度は、仕組みを理解するのが難しい。混乱せずに得する使い方はできるか (※写真はイメージ Getty Images)
消費増税の軽減政策として導入されるキャッシュレス決済時のポイント還元制度は、仕組みを理解するのが難しい。混乱せずに得する使い方はできるか (※写真はイメージ Getty Images)

●いよいよ実施される消費増税 実にわかりにくいポイント還元

 いよいよ10月1日に消費税増税が行われます。今のうちに予告しておきますが、来週になったらSNSには「消費税、高けーよ!」といった阿鼻叫喚の投稿が広まりますよ。なにしろ「1万円買ったら1000円納税する仕組み」ですから、今週の段階ではまだ実感がわかない読者のみなさんも、買い物の後でレシートを見てそう感じることは、まず間違いありません。

 さて、そうなったら確実に消費が冷え込むのは、税率を上げた政治家も経済を企画する官僚のみなさんもわかっていらっしゃるので、いわゆる軽減税率に加えて、この10月から来年の6月までは「キャッシュレスで支払えばポイントが還元される」という増税の軽減政策を導入することになりました。

 そこで本題に入りますが、このキャッシュレス決済時のポイント還元制度が実にわかりにくいのです。きちんと説明すればするほど記事が長くなり、読んでいるうちに日本語読解力に自信のある読者でも、いったいどうするのがお得なのかがわからなくなるはずです。なにしろ消費増税以降に消費者が負担する実質税率は、お店の経営形態と支払い方の違いによって5種類にもなるのです。

 で、普通の記事はここからそれをちゃんと説明するのですが、ここではそれをしません。つまり本稿の目的は、説明抜きに「どうしたらだいたいお得になるのか」という対策を、ポイント還元についてお伝えすることにあります。

 その対策の内容を先に3つ示しましょう。

(1)とりあえずQRコード決済アプリを1つ決めて、毎回「『○○ペイ』で支払えますか?」とお店の人に聞いて支払う。

(2)本は地元の本屋さん、たばこは地元のたばこ屋さんでQRコード決済で買う。

(3)10月になったら「大手量販店なのに5%還元になるお得な店」の情報が溢れるはずなので、それをリストアップしていく。

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色々な目的を詰め込んだせいで滅茶苦茶に