●とりあえず「○○ペイ」なんでも小さいお店で

 では、先ほど述べた「対策」を考えてみましょう。まず、どのような場合でもとりあえず「このお店、『○○ペイ』が使えますか?」と聞いてみて、使えるのであればキャッシュレスで支払えばいい、というのが最初の対策です。これは小売店だろうが飲食店だろうが、どこでもやってみるべき手です。

 同じキャッシュレスでもクレジットカードの場合だと、お店によっては「すみません、クレジットカードのご利用は5000円以上からでないとできないんです」などとお断りされることがありますが、QRコード決済(「○○ペイ」のことです)は、今のところ導入時の施策のお陰で、お店の負担コストが低く抑えられているため、100円の支払いでも喜んでQRコード決済を受け付けてくれます。しかも、中小のお店でも使えるケースが多いのがQRコード決済の特徴です。

 そうしてQRコードで支払えば、自動的に中小のお店なら5%、コンビニなどだったら2%が戻ってくるわけで、ポイントが戻ってから、詳しい内訳を確認すればいいというのが、私流の「割り切り」の考え方です。

 QRコード決済に絞るもう1つのメリットは、大手スーパーのようにポイント還元に関係のないところで使っても、QRコード決済で付与されるもともとのポイントがクレジットカードよりも高いものが多いということです。私がよく使うソフトバンク系の「PayPay」では、10月1日から普通の買い物での還元率は1.5%になりますが、これは普通のクレジットカードがだいたい0.5%還元のものが多いのに比べて、そもそもお得なわけです。

 ということで最初の対策は、とにかく「『○○ペイ』で支払えますか?」とお店に聞いて、払えるのであればそれで払うということを繰り返すことです。そうすれば、消費増税の還元対象になるかどうかは関係なく、多くの支払いで得をすることになるからです。

 次に目をつけるべきは、「そもそも中小の商店で買っても大手販売店で買っても、価格が同じ商品が世の中にはある」ということです。代表例は書籍とたばこ。これはスーパーで買っても、コンビニで買っても、町の小さなお店で買っても価格は変わりませんが、町の小さな書店やたばこ屋さんでキャッシュレスで買うと、5%分のポイントがしっかりともらえることになります。

 前述した1つ目の対策の前提は、「中小商店はもともと大手量販店に勝てないが、振興策であるポイント還元の還元率は大手より高い。それを考えると、大手と中小のどちらで買うのが安いかわからない」ということなので、本やたばこのように価格が同じ商品については、常に経営規模が小さいお店で買うようにしたほうがいい、というのが2つ目の対策です。

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大手企業なのに資本金が少ないお店が狙い目